ポルシェが2027年に発売を予定するフラッグシップミニバン「K1」の発売を延期あるいは”内燃機関を搭載”との報道。好調一転、ポルシェが苦境に立たされる

｜　昨年までポルシェは「記録的な」成長を更新していたが　｜

世の中「一歩先は」何が起きるかわからないものである

さて、ポルシェの電動化における取り組みが苦境に立たされていることはよく知られているとおりですが、その原因の一つは需要の低迷であり、ヨーロッパとアメリカでのタイカンの普及が予想よりも遅れ、中国での販売も減少していること。

そしてもう一つの原因はバッテリーの問題だと報じられ、これが影響し718ボクスターとケイマンの電動化計画が遅れているとも報じられています。

現在ポルシェは苦境に立たされている

そこでポルシェはその苦境に対処する必要に迫られていて、内燃エンジン（ICE）のモデルのライフサイクルを延長し、さらには新しい報告によると、ポルシェは既存あるいは新規開発するEVにエンジンを追加することを検討しているとされ、これは2027年に発売が予定されていた全電動SUV「K1」としても例外ではなく、K1は新たなプラットフォームにて最初から設計をやり直す必要が生じる可能性があるわけですね。

ドイツのメディア「Automobilwoche」の報道によると、K1はもともとカイエンの上に位置する3列シートの電動SUVとして計画されていて、しかし現在、ポルシェのエンジニアは「苦境」に対する解決策を模索しているとされ、その方向性として（EVを受け入れる市場環境が整うまで）発売予定を2年遅らせるか、カイエンのプラットフォームを流用して7人乗りのガソリンエンジン車として再設計するかという2つが検討されているのだそう。

ポルシェは根本から戦略を練り直す必要があるだろう

上述の通りポルシェは電動車の販売不振に直面しており、タイカンの欧州市場での販売は過去10ヶ月間で52%減少し、中国市場でも2024年の最初の3四半期で29%の減少を記録しています。

この状況は改善される見込みがなく、中国市場では欧州の自動車メーカーの発売するプレミアムセグメントの内燃エンジン車、あるいはEVが「半額程度」で販売される中国製EVと競合している状況で、もはや欧州のプレミアムカーメーカーは「シェアを奪われる一方」という状況です。

そのためポルシェは2025年に向けて大きな変革を余儀なくされていて、しかし現在の計画だと2025年中に販売されるガソリンエンジン車は911、パナメーラ、カイエンのみが残り、他のモデルはすべて電動化されるという予定。

このうちカイエンは「予定よりもライフサイクルを延長して」販売するために設計が老朽化していることが否めず競争力を失う可能性も指摘されており、よってポルシェの2025年は非常に困難な年になることが予想され、かつポルシェの電動化戦略は需要の低迷や競争の激化、そして技術的な課題に直面しているため、これをどう打開するのかという点においてポルシェの今後の方向性が注目されています。

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