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招待された者だけの特権。ロールス・ロイス「新生コーチビルド・コレクション」始動、第1弾は伝説を創るEV

ロールス・ロイスのワンオフ(コーチビルド)車両〜リヤビュー

Image:Rolls-Royce

| 開始価格はおそらく数十億円から、しかし得られる満足感は価格に見合うものであろう |

車を買うのではない、「歴史を創る旅」に参加するのだ

2026年3月、ロールス・ロイス・モーター・カーズがこれまでの「ラグジュアリー」の定義を根底から覆す新提案「コーチビルド・コレクション」を発表することに。

これは世界で1台〜数台のみが製造される完全独自のボディを持つ「コーチビルド車」に加え、その開発プロセスを数年にわたって共に歩む「特別な体験プログラム」がセットになったという前代未聞のプロジェクト。

”選ばれし”コレクターたちはグッドウッドの極秘デザインスタジオへの立ち入りや、過酷な環境での走行テストへの同行など、通常では不可能な「内側」の世界へと招かれることとなるのだそう。

ロールス・ロイスのワンオフ(コーチビルド)車両〜ボートテイル

Image:Rolls-Royce

この記事の要約:

  • 究極の限定モデル: ロールス・ロイス自らが描き出す、二度と繰り返されない独自ボディを持つ車両
  • 完全招待制: 世界5カ所の「プライベート・オフィス」を通じ、ブランドと深い信頼関係にある顧客のみが招待される
  • 体験が商品: 開発の全ステージへの同行、極秘イベント、職人のアトリエ訪問など数年間の「旅」を提供
  • 第1弾はEV: 最初のコレクションは顧客の熱烈な要望に応え「完全電気自動車」として誕生※詳細は明かされていない

なぜ「コーチビルド・コレクション」なのか?

ロールス・ロイスはこれまで「スウェプテイル(2017年)」や「ボート・テイル(2021年)」などのコーチビルド(特注ボディ製造)で世界を驚かせてきましたが、今回展開されるのは「それまでの知見を活かしたさらなるチャレンジ」。

今までに発表されたコーチビルド車両もロールス・ロイスにとっては未知の領域であり、顧客からの要望に応える形で技術を研究・開発し、そしてそれを「世界各国の法規に適応させる形で」実現するというのが開発の流れとなるのですが、そのため開発期間は「数年」、そのコストは「最低でも数十億円」と言われます。

ロールス・ロイスのワンオフ(コーチビルド)車両〜サイドビュー

Image:Rolls-Royce

顧客の渇望が生んだ新提案

これまでは顧客がデザインを主導するケースが一般的ではあったものの、今回のコレクションは「ロールス・ロイスがその想像力を100%解放したら何が生まれるのかを見たい」という、世界で最も審美眼の高いコレクターたちの声から生まれたものだといい、ロールス・ロイスの主導による、「ブランドの純粋な表現」を”その誕生の瞬間から”見守ることができる——これこそが物欲を超越した、顧客にとっての「真の贅沢」ということになりそうですね。

世界を股にかける「プライベート・オフィス」

このプログラムへの入り口は、ドバイ、ソウル、上海、ニューヨーク、そして英国グッドウッドにある「プライベート・オフィス」に限定され、選ばれた顧客は、ここを拠点としてデザイナーやエンジニアと対話し、夢を形にするプロセスを共有することになる、とアナウンスされています。

ロールス・ロイスのワンオフ(コーチビルド)車両〜オープントップ

Image:Rolls-Royce


3. 「コーチビルド・コレクション」プログラム概要

今回の発表で明らかになった、「コーチビルド・コレクション」プログラムの主な特徴をまとめてみると以下の通り。

項目内容
対象車両完全新作のボディスタイル(公道走行・型式認可済み)
生産台数極めて限定的(二度と同じモデルは生産されない)
パワートレイン第1弾はフル電気自動車(BEV)
主な体験内容密閉テスト施設での走行確認,、デザインスタジオへの招待,、世界各地でのプライベートイベント
アクセス権グローバルな「プライベート・オフィス」を通じた完全招待制
次回発表2026年4月に詳細を公開予定

ロールス・ロイスのワンオフ(コーチビルド)車両〜リア

Image:Rolls-Royce

競合比較と市場での位置付け:EVが変えるラグジュアリーの頂点

ロールス・ロイスが第1弾に「EV」を選んだことは、自動車業界全体に対するある種の「強いメッセージ」だとも考えられ・・・。

  • なぜEVなのか?: ロールス・ロイスによると、招待候補者の多くはすでにEVモデル「スペクター(Spectre)」を所有しており、電気駆動の静粛性とトルクこそがロールス・ロイスの理想に近いと確信している
  • フェラーリやベントレーとの違い: 他のハイブランドが「性能」や「希少性」を競う中、ロールス・ロイスは「時間と体験の独占」を販売しており、車両が完成するまでの数年間、ブランドの深部に深く関わる権利は、他社には真似できない唯一無二の価値となる

コーチビルドの伝統と革新

かつて(100年以上前)、ロールス・ロイスはエンジンとシャシーのみを製造し、ボディは外部の専門業者(コーチビルダー)が作るというのが慣例であったのですが(これはロールス・ロイスのみではなく、ベントレーやフェラーリでも同様であった)今回の新プログラムは、その伝統を21世紀の技術と「自社完結型」の高度なクラフトマンシップで再構築したもの。

ラジエーター周りの(グリルと車体との)比率さえ守れば、デザインは完全に自由だとされ、そこは120年のアイデンティティと未来の技術が融合するキャンバスとなるわけですね。

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Image:Rolls-Royce


結論:ラグジュアリーは「所有」から「共創」の時代へ

ロールス・ロイス「コーチビルド・コレクション」の発表は、超高級車の世界が「高価な工業製品の売買」から、ブランドと顧客が共に物語を紡ぐ「文化的な共創」の段階へ入ったことを示しています(ブガッティが展開する”ソリテール”も同様の概念である)。

第1弾となるEVモデルがどのような姿で現れるのか。そしてどのような驚きがオーナーたちを待っているのか。その詳細が明かされる2026年4月、世界中の注目が再びグッドウッドへと集まることとなりそうです。

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参照:Rolls-Royce

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