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| さらにはBMW、アストンマーティンのシャシー担当者も引き抜いたようだ |
ファーウェイの最新SUV「Luxeed RX」を巡る、美学とプライドの衝突
中国のEV・新エネルギー車(NEV)市場の勢いはとどまることを知りませんが、今、あるニューモデルのデザインストーリーを巡って業界を揺るがす大きな論争が巻き起こっているとして話題に。
渦中にあるのは、通信機器大手のファーウェイ(Huawei)と大手自動車メーカーの奇瑞汽車(Chery)が共同で立ち上げ、スマートモビリティアライアンス「HIMA(鴻蒙智行)」の元で展開するプレミアムブランド「Luxeed(智界)」の新型SUV「Luxeed RX」。
2026年秋の正式発売を前に、公的機関(中華人民共和国工业和信息化部)への届出からそのデザインが明らかになり、そのスタイリングから「中国版プロサングエか」として大きな注目を集めることに。
さらにはCar News China報じたところによると、Luxeedの幹部が放った「元フェラーリのチーフデザイナーを起用した」という発言が火種となり、本家フェラーリの広報トップがSNS上で直接反論に出るという前代未聞の事態へと発展しています。

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記事の要点
- 華麗なる新型SUVの登場: 中国工業情報化部(MIIT)への届出により、ファーウェイ(華為技術)と奇瑞汽車(チェリー)の共同ブランド「Luxeed(智界)」からスポーツ性を極めた新型SUV「RX」が登場することが明らかに
- フェラーリ酷似の「FUV」デザイン: 流麗なクーペシルエットやアグレッシブなリアディフューザーが、フェラーリ初の4ドアモデル「プロサングエ」に酷似していると早くも話題に
- 「元フェラーリのチーフデザイナー」という触れ込み: Luxeedの幹部が「元フェラーリのチーフデザイナーや、BMW、アストンマーティンのシャシー開発チームを招聘した」と大々的にアピール
- フェラーリ広報トップが猛反論: この発言に対し、フェラーリ中国のPRディレクターが「そのデザイナーの名前を教えていただけますか?」とSNSで公開質問を叩きつける異例の事態へ発展
なお、こちらは本家「フェラーリ プロサングエ」で、ディティールはともかく、シルエットが似ていることは疑いようがない事実かと思います。

参考までにですが、シャオミYU7もプロサングエに似ていると批判されたことがありますね。

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火花を散らす「デザイナー引き抜き発言」とフェラーリ側の公開質問
ことの発端は、Luxeed(ラクシード)の執行役員兼エグゼクティブ・バイス・プレジデントである趙長江(Zhao Changjiang)氏が、今後のブランド展開のアピールとして「我々は元フェラーリのチーフデザイナーをチームに迎え入れ、さらにBMWやアストンマーティンのシャシーチューニングチームも確保した」と発言したこと。
この発言に対し即座に不快感を示したのが本家フェラーリで、フェラーリの中国法人(Ferrari Greater China)のコミュニケーション&PRディレクターを務めるイングリッド・サン(Ingrid Sun)氏が、自身のSNS上で次のように公開質問を投稿することに。
「ちょっとお聞きしたいのですが、その『元フェラーリのチーフデザイナー』というのは、一体何というお名前の方なのでしょうか?」
自動車業界、特にフェラーリのような超高級スポーツカーブランドにおいて、デザイン部門のトップである「チーフデザイナー」という肩書きは、ブランドの血統そのものを表す極めて神聖なポジションです。
ネットユーザーたちからも「フェラーリのチーフデザイナーの座はここ10年以上(フラヴィオ・マンゾーニ氏らを中心に)極めて安定しており、中国の量産EVブランドに電撃移籍したようなチーフ級の人物は見当たらない」と、Luxeed側の発言に対する懐疑的な声が続出しているというのが現在地。
なお、このフェラーリ側からの直接的な“ツッコミ”が入った後、該当の投稿はSNSから削除されたそうですが、ネット上での騒動は収まらず、Luxeed RXの発表は思わぬ形で「デザインの血統論争」の主役となってしまったというわけですね。
🚨 Huawei & Chery Luxeed RX officially enters the latest MIIT vehicle announcement list!
— ThinkerCar (@thinkercar) June 10, 2026
🔭 Quad LiDAR matrix | Huawei Whale Battery | Huawei-made drive motors
⚡ Powertrain options:
• RWD: 277kW single motor
• AWD: 160kW front / 277kW rear
📏 5020/2007/1600/1585mm (L/W/H) |… https://t.co/UWv3gfSl1w pic.twitter.com/XMcreXRbn5
参考までに、ファーウェイは電気自動車を展開するに際していくつかの(正確には5つの)自動車ブランドと提携していますが、中でもこの奇瑞汽車は昔から「パクリ」「過剰広告」で知られており、過去には「Cd値世界最小」と謳いつつ、実際にはそうでないのではという疑惑が生じていて、これについてもネット上で散々叩かれたという過去を持っています。
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さらには「記録にチャレンジ」しようとして失敗して歴史的遺産を破壊するという失態を演じたこともあるなど、要はこの奇瑞汽車は「なにかとお騒がせ」な自動車メーカーということに。
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車種概要、性能・デザイン・スペック、および市場での位置付け
今回の騒動でデザインばかりに注目が集まっていますが、自動車としての「Luxeed RX」は、ファーウェイの持つ最先端の自動運転テクノロジーと、奇瑞汽車の製造品質が融合した、極めて高いポテンシャルを持つハイテクSUVです。
■ デザインの特徴:SUVではなく「FUV(ファッション・ユーティリティ・ビークル)」
Luxeedは、このRXを単なるSUVではなく、走行性能と美しさを兼ね備えた「FUV」と定義していますが、この「FUV」というのもフェラーリがかつて用いた呼称であり、その際の意味は「フェラーリ・ユーティリティ・ビークル」。
このラクシード RXではEVらしいクローズドのフロントグリル、シャープなL字型のライトユニット、そして3セクションに分かれた低いエアインテークを採用し、さらにロー&ワイドな全高、そしてリアに備わったアグレッシブな大型ディフューザーの組み合わせがフェラーリの12気筒SUV「プロサングエ」を想起させるアグレッシブなスポーツカープロポーションを作り出しています。
新型「Luxeed RX」予想主要スペック表
| 項目 | Luxeed RX(シングルモーター仕様 / デュアルモーター仕様) |
| 車両サイズ | 全長 5,020 mm × 全幅 2,007 mm × 全高 1,585 mm |
| ホイールベース | 3,000 mm(フルサイズクラスの広大な室内空間) |
| パワートレイン(RWD) | シングルモーター仕様:最高出力 277 kW(約 372馬力) |
| パワートレイン(AWD) | デュアルモーター仕様:フロント 160 kW + リア 277 kW(システム合計 約 587馬力) |
| 先進運転支援(ADAS) | ルーフ上および周囲に計「4基のLiDAR(ライダー)」を搭載。ファーウェイ最新のスマートドライビングシステムを採用。 |
| 注目技術 | 先進的な「電磁熱管理ダイカスト技術(ギガキャストの一種)」を車体構造に採用し、軽量化と高剛性を両立。 |
| 市場発売時期 | 2026年秋に中国市場で正式発売予定 |
■ 市場での位置付け:急成長する「シャオミ(Xiaomi)」やプレミアムEVへの刺客
Luxeed RXがターゲットとするのは、中国国内で爆発的なヒットを記録しているシャオミ(Xiaomi)「YU7」や、ジーカー(Zeekr)、ニオ(NIO)といったブランドのプレミアムSUV。
全長5m、全幅2mを超える大柄な体躯ながら、全高はポルシェ・カイエンなどよりも大幅に低い1,585mmに抑えられており、これによってSUVの居住性とスポーツカーのハンドリングを両立したうえ、さらにファーウェイのお家芸である高精度な自動運転(4基のLiDARによる冗長性確保)を武器に、ガジェット好きの富裕層を狙い撃ちにするというポジショニングです。
なぜ中国EVブランドは「欧州」をアピールしたがるのか?
今回の論争の背景を、近年のグローバルな自動車市場のブランディングトレンドから分析すると、中国の振興EVメーカーたちが抱える「伝統(ヘリテージ)への飢え」という構造的な課題が見えてきます。
① テックは世界一、しかし「物語(ストーリー)」が足りない
現在の中国製EVは、バッテリー技術、車載ソフトウェア、自動運転、巨大画面のインテリアなど、テクノロジーの面では欧州の伝統的な自動車メーカーを圧倒しています。
しかし、設立から数年しか経っていない新興ブランドには、ポルシェやフェラーリ、BMWが100年近くかけて築き上げてきた「レースの歴史」や「ステータス」という目に見えないブランド価値(ストーリー)がありません。
そのため、消費者に手っ取り早く「この車は高級で走りが良い」と認知させるために、「元〇〇のデザイナー」「〇〇のシャシー開発者が監修」という記号を過剰なまでに欲してしまうというわけですね。
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さらにはプロモーションとして著名な俳優を起用することも少なくはなく、ジェイソン・ステイサム、ダニエル・クレイグがブランドアンバサダーとして起用されたことも。
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② 激化する「肩書きコンプライアンス」
過去には、実際に欧州ブランドのチーフ級デザイナー(元ロールスロイスのジャイルズ・テイラー氏など)が中国メーカーにヘッドハンティングされ、劇的なデザインの進化をもたらした成功例が多数あります。

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しかし、市場が成熟した現在では、誇大広告に対する海外メーカー側からの法的・対外的なチェック(コンプライアンス)が非常に厳しくなっていて、今回のフェラーリによる即座の反論は、「フェラーリ」というブランドイメージが安易に他社のプロモーションに消費されることを防ぐための、毅然としたブランド防衛策の現れとも言えるもの。
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結論:デザインの真価は、秋に路上で証明される
今回の「フェラーリ・デザイナー論争」は、Luxeed RXというクルマの注目度を良くも悪くも世界的なレベルへと押し上げることになり、誇大広告気味なマーケティング手法には冷ややかな目が向けられたものの、届け出されたLuxeed RXのプロポーションや4基のLiDAR、先進のダイカストボディといったハードウェアのスペック自体は、現在のEV界において一級品の輝きを放っています。
「フェラーリのデザインチーフ」という肩書きが何らかの誤解や誇張であったとしても、このクルマが持つスポーティな美しさ、そしてファーウェイの最先端テックが融合した走りの魅力が色褪せるわけではありません。
このスタイリッシュな“FUV”が、外見の美しさに見合った本物のパフォーマンスを提供できるのか。すべての答えは、2026年秋、中国の路上でデリバリーが始まった瞬間に明らかになり、本家のプライドを刺激した1台が市場をどう震撼させるのか、その登場が待ち遠しい限りでもありますね。
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