| どうも最近はテスラに対する逆風が吹き荒れているようだ |
革新的な試みを行う人間はなかなか理解されにくい
さて、テスラの個人株主第3位であるインドネシアの大富豪コ・グァン・レオ氏が、イーロン・マスク氏にCEOを退任し、後任を探すよう求めていることが判明してちょっとした話題に。
コ・グァン・レオ氏は8月の時点で約2260万株のテスラ株と123万株のストックオプションを保有していたと報じられ、その価値は約34億ドル(約4513億円)にものぼる計算となり、これよりも多くテスラ株を保有する個人株主はイーロン・マスクCEOとラリー・エリソンだけということになるそうです。
ちなみにコ・グァン・レオ氏はかつて自身をイーロン・マスクCEOの取り巻きである「イーロン・ファンボーイ」と表現していたものの、最近になってイーロン・マスクCEOへのアンチへと転じ、非難を開始している、とも報じられています。
イーロン・マスクCEOは、ツイッター買収後にテスラに対する関心が薄れる?
コ・グァン・レオ氏の主張によれば、「イーロン・マスクCEOはテスラを見捨て、現在テスラにはCEOがいないも同然だ。テスラはフルタイムで働くCEOを必要としている」。
たしかにイーロン・マスクCEOはツイッター買収後には「やることが多すぎる」といった懸念を表明し、これまでのようにテスラにかける時間を割けないという問題があるようですが、いくつかの報道では「テスラCEOの後継者として、中国のテスラの責任者を任命する」といった報道も。
つまりイーロン・マスクCEOはテスラよりもツイッターを重要視するつもりなのかもしれません。
Elon abandoned Tesla and Tesla has no working CEO
— KoGuan Leo (@KoguanLeo) December 14, 2022
Tesla needs and deserves to have working full time CEO
What Tesla BOD should do, do nothing? Elon will find his own successor under BOD independent supervision https://t.co/AJSvij9ncP
ちなみにですが、イーロン・マスク氏は「インターネット」「環境」「宇宙」という分野にて人類に貢献したいとも語っており、最初に創業したのは「ペイパル」。
ここでは支払い方法を簡素化しネットショッピングの可能性を大きく拡張したわけですが、この会社を売り払ったお金ではじめたのが「テスラ」「スペースX」で、テスラではもちろん環境問題の改善に取り組み、スペースXでは宇宙開発分野における展開を行っています。
よって、今回イーロン・マスク氏が「ツイッター」を通じて再びネットビジネスに関心を持つことは特に不思議ではなく、同氏は今後ツイッターを「中国のWeiboのように」人々の生活に密着したワンストップ型プラットフォームにしたい、という意向を持っているもよう。
現在アメリカや欧州では、こういったWeiboのようなシステムは存在せず、よってイーロン・マスク氏がそこに大きなチャンスを見出していることは想像に難くなく、この先の動向については注視を要するんじゃないかとも考えています。
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加えて、このコ・グァン・レオ氏は「テスラは創業から19年が経過し、S&Pでは2.4%の配分を受け4位にまで成長し、すでに成熟した企業である。よって今はイーロン・マスクのような理想家ではなく、(アップルCEOの)ティム・クックのような、実行力のある、実務レベルのリーダーが必要だ」とも。
実際のところ、テスラの投資家は、イーロン・マスク氏がツイッターを買収し、ソーシャルメディアネットワークの再構築に時間を割くようになって以来、テスラに対する懸念を強めており、テスラの株価は今年に入って55%下落していて、現在では2020年11月18日以来の安値となる1株当たり155.88ドルまで下落することに。
ただ、テスラ株について強気な姿勢を保つことで知られるゲイリー・ブラック氏によると、「イーロン・マスクは素晴らしいビジネスリーダーだ。彼は、彼の偏った政治的見解がテスラのEVに対する顧客の認識を傷つけていることにすぐに気がつくだろう。顧客は、自分のクルマが物議を醸すことを望んでいない。(イーロン・マスクの発言に)恥ずることなく、顧客はテスラのクルマを運転し、テスラオーナーであることに誇りを持ちたいのです」とのことで、これは今アメリカで問題になっている、イーロン・マスクCEOがテスラのブランド価値を貶めているということに言及したもの。
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一方で多くの人がイーロン・マスク氏のツイッターCEO辞任を要望
一方、イーロン・マスクCEOはツイッターのトップを辞任すべきかどうかを問う投票をツイッター上にて行っており、これによると57.5%つまり過半数が「テスラCEOを辞任すべき」だと回答しています。
しかしながら、この結果について、イーロン・マスクCEOは後継者が現時点で存在していないとも述べ、テスラのように後任の目処が立っていないようですね。
Should I step down as head of Twitter? I will abide by the results of this poll.
— Elon Musk (@elonmusk) December 18, 2022
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参照:Reuters, KoGuan Leo