| テスラはポルシェ・タイカン・ターボSにニュルブルクリンク最速EVの座を奪われている |
このトラックパッケージによってモデルSプレッドの数少ない弱点であった「ブレーキ」を克服
さて、テスラが「1,000馬力オーバーのモデルS」最速グレード、”プレッド”にトラックパッケージを設定すると発表。
このトラックパッケージは「優れたハンドリングと驚異的なトラック(サーキット)での運動性能を約束する」というもので、リリースされるのは2023年6月、価格は15,000ドル~20,000ドル。
テスラの新オプション、トラックパッケージにはこういった内容が含まれる
そして今回リリースされるトラックパックについて、今までのオプションのように「ソフトウエアのアンロック」によるものだけではなく物理的なアップグレードも含まれ、カーボン・セラミック・ブレーキ・キット(カーボン・シリコン製ローター、鍛造ワンピース・キャリパー、ハイパフォーマンス・ブレーキ・パッドを含む)といったメニューも。
なお、このパッケージにはサーキット走行に対応したブレーキフルードと、キャリパーに内臓された2つのパーキングブレーキがセットになっている、とのこと。
参考までにですが、ポルシェ・タイカン・ターボSが7分33秒35を記録する以前、ニュルブルクリンクにおけるEV最速モデルはテスラ・モデルSプレッド(7分35秒579)であったのですが、テスラは今回のトラックパッケージにてニュルブルクリンク最速王座を奪還しようとしているのかもしれません。
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もうひとつ参考までに、テスラ・モデルSプレッドは米国内の数々のサーキットにおいて「最速記録」を樹立しているものの、ブレーキがひとつの泣き所であることもわかっており、これを克服するための手段のひとつが上述のブレーキキットということになりそうですね。
そのほか、テスラ・モデル「トラックパッケージ」にはこんな装備も
そして今回リリースされるテスラ・モデルSプレッド「トラックパッケージ」には、上述のブレーキキットのほか、アップグレードされたホイールとタイヤも含まれ、タイヤはグッドイヤーのスーパーカー3R(フロントは285/35R20、リアは305/20R20)、ホイールはZERO-G、そのほかタイヤ圧モニターシステム、専用のZero-Gセンターキャップ、ラグナットカバー、タイヤナットバルブが付属しています。
ただ、残念なことにこのトラックパッケージは2021年から生産されているModel S プレッドにのみ適用されるため、それ以前のモデルには使用不可。
それでも、テスラが公開したティーザー動画のように、時速314キロを出すことができるのであれば「お買い得」であり、ポルシェの用意するカーボンセラミックブレーキキットよりはずいぶん安いうえ、このトラックパッケージを装着したとしても「値下げ前」のモデルSプレッドより(今購入するモデルSプレッドのほうが)ずいぶん安く上がる、というのはちょっとした驚きです。
Model S Plaid track pack coming soon pic.twitter.com/a2YtxnVu22
— Tesla (@Tesla) May 4, 2023
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参照:Tesla