Image：studio enemy（Instagram）
｜ テスラ・サイバートラックの真価は「コンセプト時そのまま」の姿で市販されたことにある ｜
そしてジャガーはタイプ00コンセプト「そのまま」で市販することはできないであろう
さて、2019年末にサイバートラックが登場した際の衝撃は忘れもしませんが、先日ジャガーが発表した「タイプ00コンセプト」も近年のクルマの中ではなかなかのモノ。
そして今回、なんとその両者を組み合わせるという奇っ怪なレンダリングが登場し、「伝統を打破するもの」同士のコラボレーションが実現しています。
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ジャガー・タイプ00コンセプトとテスラ・サイバートラックが一緒になって「ジャガー・サイバートラック」に
ジャガーは2024年末に「タイプ00コンセプト」を公開していますが、このコンセプトカーは（予告されていたとおり）これまでにジャガーが作ってきたもの、築き上げたイメージとは全く異なる外観を持っていて、さらにはジャガーどころか他の多くのクルマとも「全く異なる」デザインを持っています。
一方、テスラ・サイバートラックは過去1年間の自動車業界では7最も議論を呼んだ車両の一つであり、テスラの株価を大きく押し上げた立役者。
徹底的に過激なデザインを持つこのクルマは、過去10年間で最も型破りな量産車だと言えるのかもしれません。
なお、コンセプトカーであってもここまで思い切ったデザインのクルマが登場することは「稀」だと解釈していますが、さらに驚くべきは「テスラが実際にこれを作って市販した」という事実であり、これは地球上喉の自動車メーカーにも真似ができない行為であるとも考えています。※実際のところ、ジャガーはタイプ00を市販する際、この大胆なデザインを大きくトーンダウンさせることになるものと思われる（そもそも市販時は4ドアである）
すでにジャガー・タイプ00コンセプトは誰も話題にしていない
そこで誕生したのがこの2つを組み合わせたスタジオ・エネミーによる「ジャガー・サイバートラック」ですが、雰囲気的には「サイバートラックの小型の2ドアバージョン」。
ここまでサイバートラックとタイプ00コンセプトとがうまく融合するとは思わなかったというのが偽らざる心境ではあるものの、フロントだとジャガーと同じく分割型のLEDを持っていて、しかし上部LEDは前面を斜めに配置することで”ドラマチックな印象”に。
さらには小さめのフェイクのグリルが追加され、下部バンパーセクションは黒くペイントされることでシャープな印象に。
さらにはサイバートラックと同様のテーパードルーフも保持されており、後部ドアがないためホイールベースの長さが強調されていますが、ホイールは（テスラの悪名高いプラスチック製エアロカバーから）タイプ00コンセプトに見られる”より洗練された”上品なデザインへ。
タイプ00コンセプトの後部は、そのデザインの中で最も過激な部分ではありましたが、このトラックコンバージョンにもその特徴が活かされていて、「例の」水平スラットが再現され、デザイナーは2本の目立つLEDライトバーを追加しています。
さらにはサイバートラックのトノカバーに似た格納式カバーも装備され、なかなかによく練り込まれた作品なのかもしれません。
なお、上述のとおり、テスラ・サイバートラックはほぼ「コンセプトモデルそのまま」で発売された稀有な例であり、しかしそのデザインの再現のために（ステンレス製パネルの使用、そしてそれらを均一に折り曲げチリをあわせる手法など）多大な労力を浪費しており、それでも実現に至ったのは「テスラだからこそ」。
一方のジャガー・タイプ00コンセプトは登場時こそ大きな話題を呼んだものの、すでに誰もが興味を示さなくなっていて、ここもサイバートラックとは大きく異なるところです（サイバートラックは発売までの4年、そして発売されて1年が経過した今でも話題の中心にある）。
そう考えるならば、ジャガー・タイプ00コンセプトのデザインはすでに大きく陳腐化したとも考えられ（しかもジャガーはこれを盛り上げるための戦略を用いていない）、サイバートラックほどは「そのデザインで」人々を惹きつけることができないのかもしれませんね。
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