| なぜかEUでは他地域とは異なってプラグインハイブリッドの販売が今ひとつ |
ただしハイブリッドが大きく伸びていることは他の国や地域とも共通している
さて、欧州市場における2024年1−4月の新車登録状況が発表され、ハイブリッド車のシェアが伸びたことが改めて明確に。
まずEU全体だと370万台の新車が販売されていますが、これは前年比で6.6%となっており、特にドイツとスペインでは7.8%、そしてフランスでも7%増加、イタリアでは6.1%増という数字です。
環境志向の強い欧州でなぜかガソリン車とディーゼル車の販売が伸びる
ちょっと興味深いのは、4月単月においてガソリン車とディーゼル車の販売が伸びたことで、4月のガソリン車の販売はスペイン (先月比24.1%増)、ドイツ (18.6%増)、イタリア (14.1%増) に牽引され、全体では先月比で7.3%増加して328,967台へ。※市場シェアは48.9%を占め、2023年4月の52.8%から低下したものの、これはハイブリッド車のシェアが24.9%から29.1%に高まったことによる
さらにディーゼル車市場も堅調に推移して118,000台が販売され(市場シェア13%)、この成長に貢献したのはドイツの28.1%増、しかし逆にイタリアでは21.1%、スペインでは19.3%、フランスでは18.1%減少することに。
やはりハイブリッド人気が顕在化
ただし電動化車両に対する関心は依然強く、もっとも伸びたのがハイブリッドで、まずハイブリッドだとフランスで48.1%増、スペインで38.5%増、ドイツで25.9%増、そして全体では33.1%増(合計265,992台)。※プラグインハイブリッドは3.7%増加して合計62,148台
バッテリー式電気自動車(BEV)の登録台数も大きく伸びて先月比14.8%増の10万8,552台、とくにフランスとベルギーではそれぞれ先月比で45.2%と41.6%の増加が報告されています。
ちなみにBEVの市場シェアは11.9%なので「販売されている新車の10台のうち1台以上」がBEVということになり、1月から4月の間にはEU全体で441,992台のバッテリー式電気自動車が販売されたとのこと(前年比6.4%増)。
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