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なぜ「タミヤのパテ」のようなグレーは現代における人気色となったのか?まずはステルス富裕層からチューナーへ、さらには中流階級から普及車にまで

なぜ「タミヤのパテ」のようなグレーは現代における人気色となったのか?まずはステルス富裕層からチューナーへ、さらには中流階級から普及車にまで

| この「グレー」は目立たない色味なのに目立つという不思議なボディカラーである |

「派手な色は避けたいが、普通の色も嫌だ」という人に刺さったのかも

さて、現在自動車のボディカラーとして「グレー」がどんどん拡大しているもよう。

ただしこの「グレー」というのはメタリックグレーではなく「ソリッドっぽい」グレーを指しており、つまりは「タミヤのパテ」と揶揄されることもある(アウディの)ナルドグレーのような色味を指しています。

なお、このグレーブームの発端は一般に2006年にランボルギーニが(イタリア空軍とのコラボレーションによる)グリージョ・テレスト(ステルス戦闘機のグレー)を用いたことだと言われていますね。※現在に至るまで人気色のひとつであり、最新モデルのレヴエルトにも設定されている

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その後「グレー」は一気に拡大

そしてその後になるとアウディがRSモデルに「ナルドグレー」を取り入れ、これが一大センセーションを巻き起こすことになり・・・。

アウディ

多くのチューナーがこれを取り入れたほか、BMWでも「ナルドグレー」を選べるように。

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そしてポルシェも「グラファイトブルー(実際にはブルーというよりもグレー)」を設定するなどグレーの採用はどんどん拡大。

参考までに、ポルシェは「チョーク」「クレヨン」など”パテっぽい”色味を拡大しており、最新モデルであるマカンEV、パナメーラ、タイカンではその傾向が顕著です(一般的な自動車のカラーっぽくないという意味において、ぼくはこれらのカラーが大好きである。ポルシェはインテリアなど異業種からの流行を取り入れている)。

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そしてその後、こういったスーパーカーやハイパフォーマンスカー、プレミアムカーのみではなく、シトロエンやルノーといった普及価格帯のクルマにもこの「グレー」の採用が広まってゆき、とくに欧州を中心として現代に至るまでの人気につながっています。

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そしてホンダ・シビック・タイプRにも「ソニックグレーパール」が設定されたり・・・。

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スバルもこういったグレーっぽいカラーを設定したほか・・・。

スバル

トヨタは最近(ちょっと濃い目の)「アッシュ」を設定。

トヨタ

ただしこういったグレーにつき、セダンやミニバン、SUVにはあまり設定されないようにも思われ(設定されていたとしても選ばれていないようだ)、つまり”ソリッドっぽいグレー”は「個性を重視する一部コンパクトカー、エキゾチックさをアピールするスポーツカーやスーパーカー、そしてカスタムカーやチューンドカー」に用いられることが多く、要するに「違いを主張するために用いるカラー」なのかもしれません。

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よって、こういったグレーはまず富裕層が飛びつき、そこから中流階級にまで波及し始め、さらに境界線に広がって普遍的なももとなったと分析されているもよう。

しかしそれでも、こういったグレーの流行については「実際のところ原因がよくわからない」と言われており、しかしアメリカではこういった(カーキやアースカラー含む)中間色の人気が自動車以外でも高まっているといい、その理由は「目立ちたくない、周囲に溶け込みたい」という考え方に起因すると言われています。

BMW

たしかに「ステルス富裕層」が”目立たないよう”に地味なカラーを選ぶ傾向(ステルス富裕層)も報じられるものの、こういったグレーについては、チューナーが選ぶことでもわかるとおり「目立たないようで(一般的なカラーではないため)かなり目立つ」ことは間違いなく、世間の分析は「あたっているようで当たっていないのかもしれません。

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参考までに、ぼくがクラウンスポーツのボディカラーに選んだのは「アッシュ」ですが、その理由は「地味なようでむしろ目立つから」。

そしてなぜ目立つのかというと「数が少ないから」「クルマの色っぽくないから」で、実際にカーセンサーにてクラウンスポーツを検索すると、40台が登録されているクラウンスポーツのうち、グレーはわずか1台にとどまり、要は「ボディカラーそのものが目立つのではなく、単に希少性が高い(自動車の色として一般的に認知されていない)から目立つ」のだと考えて良いのかもしれません。

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