
| クルマのリセールバリューを左右する大きな要因:それは「ボディカラー」 |
もっとも「新車販売時」における人気が高いのは「ホワイトとブラック」ではあるが
以前からよく言われるのがボディカラーは「将来のリセールバリュー(再販価値)に大きな影響を与える」ということ。
今回は北米の自動車データ分析会社「iSeeCars」がボディカラー別に「新車登録から3年が経過したのち、どれくらい価値が下がるのか」という統計を公開していますが、その内容は予想とは異なるものとなっています。
リセールバリューが高いボディカラー:トップ3
iSeeCarsの統計によると、新車から3年後の平均減価率(値下がり率)は31%ですが、特定のボディカラーはこの数字を大きく下回ります。
ランク | 色 | 減価率 | 平均損失額 |
1位 | イエロー | 24.0% | 約183万円($13,667) |
2位 | オレンジ | 24.4% | 約133万円($9,951) |
3位 | グリーン | 26.3% | 約176万円($13,152) |
この結果を見ると、「ホワイト、ブラック、メタリックグレーがリセール鉄板」と言われた時代から変化が生じているようで、iSeeCarsによれば「イエローやオレンジは登録数が少ないため、需要に対して供給が少なく、中古市場で高値がつく傾向がある」。
ただ、数年前だと「コロナ禍や、ロシアのウクライナ侵攻による世界情勢の急変」といった不安定かつ不透明事情もあって明るいカラーが敬遠され、グレーやベージュなどのアンニュイなカラーが好まれたものの、今では様々な事情が回復(正常化)に向かいつつあり、人々が明るいカラーを好むようになったのかもしれません。
リセール「ワースト」カラーは?ホワイト・ブラック・ゴールドは要注意
一方で、リセールバリューが低いボディカラーも存在し、中でもよく見かける「ホワイト」と「ブラック」は意外にも下位にランクインしています。
ランク | 色 | 減価率 | 平均損失額 |
10位 | 黒 | 31.9% | 約206万円($15,381) |
11位 | 白 | 32.1% | 約208万円($15,557) |
12位 | 金 | 34.4% | 約223万円($16,679) |
人気はあっても流通量が多く差別化しにくいボディカラーは、中古市場で価格競争に巻き込まれやすいという指摘もありますが、ここ日本だと「いかに数が多くとも」ホワイトとブラックは中古市場でも根強い人気を誇るのかもしれません。
ただ、こういった「ボディカラーごとの値下がり率」は車種(ボディ形状)によっても大きく異なるものだと思われ、「セダン」「コンパクトカー」「ミニバン」「スポーツカー」「SUV」では事情が異なり、たとえばセダンやミニバンだと「イエローやオレンジ」の人気が高いとは思えず、逆にスポーツカーやコンパクトカーだとそれらの人気が高いという可能性も。
いずれにせよ、ボディカラーは単なるファッションではなく、経済的な価値にも直結する重要な要素であるとも考えられ、リセールを考慮するならば慎重にその選択を行う必要がありそうですね。
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