ハイブリッド車や電気自動車の新車には走行音発生装置を取り付けることが今後義務化される模様。
ただしこれは新車のみが対象とのことで、既に納車されている車は今のところ対象外のようですね。
報道によると時速20キロ以下での走行時には速度に応じて50-56デシベル(ガソリン車同等)の音を出すように新基準では定めているそうですが、これは結構大きな音と言って良いでしょう。
ほか、高齢者でも聞き取りやすい周波数の音(低い音?)であることやドライバーがその音を消せないようにすることも定めており、これは2018年3月から実施、とのこと。
ぼくが今乗っているBMW i3は電気自動車なので走行音が出ず、それによって歩行者がこちらに気づかないという経験が幾度かありますが、それは運転者がある程度気を使えば済むことで、相手が気づいていないことに気づくことも重要なのではと考えています。
また、日本は過剰に歩行者など交通弱者を保護する傾向があり、そのために車道を逆走するオバハンの自転車が減らないと考えているのですが、運転者には運転者の責任があり、歩行者には歩行者の責任があり、自転車には自転車の責任があって、それぞれがそれぞれの責任を全うする必要があるのではないかと考えています。
こうやって歩行者を過剰に保護すると、歩行者は保護されることに慣れてしまって「保護され付けないと」危険を回避できないことになりますし、そもそも危険察知能力が失われてしまうかもしれません。
さらには、現在のままだと自転車についても決められている走行区分を「守っている人がバカを見る」ような状況になるのかも知れず、決まりを守っている人のほうが損をするような世の中になることだけは避けてほしいとは思います。
このまま走行音発生装置をずっと装着し続けるかどうかは不明ですが、あと30年くらいして世の中の車が全てEVになったときもなぜかもう走っていないガソリン車のエンジン音を出してEVが走っているという奇妙な世界になりそうです。
加えてEVハイパーカーが擬似エンジン音を出して走るのもの「ちょっと違和感がある」ようにも思います。
そして、ガソリン車がなくなった時代に生まれた子どもたちはそのEVが発する音についてそのルーツを知ったとき、「ガソリンって何?」「エンジンって何?」となるのかもしれません。
なお、50-56デシベルというとおおよそ下記のような水準となるようです。
日本でもEVに擬似エンジン音など走行を歩行者に知らせる音を知らせる装置の義務化が決まりましたが、アメリカでも同様の規制が実施に。
時速30キロ以下で走る場合になんらかの音を出す装置の装着が必須となり、実施は2019年8月1日から。
その音の種類や音量についてはどんなものでどの程度のものをイメージしているのかは不明ですが、義務化となると各メーカーとも何らかの対応を考える必要がありそうですね。
せっかくのEVなのでガソリンエンジンのような音をだすのは本末転倒と思われ、おそらくは未来を感じさせる音になるかと思いますが、こうなると各社ともブランドイメージに合った音を出すことを考えるはずだ、と思います。
その場合、「あのメーカーのEVは音が良い」というような話も聞かれるようになると想像でき、色々と思わぬところで未来がシフトしそうです。
なおアウディR8 e-tronには同様の装置が装備されるようですが、その音をどうやって作ったのかを紹介する動画も公開されています。
https://www.youtube.com/watch?v=Pn1xbZvS9CI