時々欲しくなる安価な腕時計
ときどきというか、定期的に「高価な腕時計を購入するのはそもそも無意味なんじゃないか」と感じることがあります。
そんなときに欲しくなるのが「5万円以下(できれば3万円以下)」の腕時計ですが、もともとぼくは腕時計については「機能」や「歴史」、「ブランド価値」よりも「見た目が気に入るかどうか」を重視していて、よって価格にはこだわらず「ひらめいた製品があれば」購入するようにしています。
オシャレ、かつ傷を気にせずに使えることが大前提
ちなみに日本の腕時計市場を見ていて感じるのは、「みんなけっこう保守的なデザインが好きなんだなあ」ということ。
実際に売れているのは「ノット(Knot)」や「ダニエル・ウェリントン(Daniel Wellington)」といった腕時計ですが、たとえばカジュアル系腕時計専門店(TicTacなど)に行ってみると、今はみんなノットやDWのようなシンプルでラウンド、そして薄型の腕時計ばかり。
現在のファッショントレンド自体が「薄くて軽くシンプル」な方向に向かっているので「当然の流れ」ではあるものの、ぼくとしてはちょっと物足りない、とも考えるわけですね。
そしてぼくはあまり「薄くて軽い」ものは昔からあまり好きではなく、そんな中で最近に気になるブランドが「Briston(ブリストン)」と「Noon(ニーン)」。
両方とも中心価格帯は3万円前後、という求めやすい価格帯の製品をリリースしているブランドです。
ブリストンはイギリス、フランス、イタリアの「合作」腕時計
そこで「ブリストン」ですが、こちらはちょっとミリタリーなテイストを採り入れていて、しかしケース径は40-42ミリという、やや小ぶりなサイズ。
ブリストンはちょっと前にバーニーズニューヨークやビームス等のセレクトショップで扱われたことがあり、その頃はちょっとした流行りに。
ただしその後はいまひとつ波に乗れず、現在はやや下火、という状況です。
設立者はBruce Jaunet氏で、カルティエ、ボーム&メルシエ、ゼニスを経た後の2012年にブリストンをスタート。
「ブリティッシュスピリットから生まれたフレンチブランド」というコンセプトで「スポーツ&シック」を形にした腕時計でもあります。
ラインアップは「クラブマスタークラシック」「クラブマスターヴィンテージ」「クラブマスタースポーツ」「クラブマスターシック」「クラブマスターアイコニック」「クラブマスターダイバー」と多岐にわたり、しかし共通するのは「スクエアシェイプ」。
ただしスクエアと言ってもベル&ロスのように「真四角」ではなく、座布団の用に四隅が丸く、四隅の厚さを抑えた「クッション型」。
そしてもう一つの特徴はケースに「アセテート」を使用していることで、つまりセルフレームの眼鏡と同じ素材ということですね(例外となるモデルもある)。
そしてこのアセテートはイタリア製ということなので、ブリストンは「イギリス有名大学のスポーツクラブが持つエレガントさ、フランスの洗練されたデザイン、イタリアの伝統技術」とが合体した腕時計ということに。
そのためラインアップは結構広く、3針モデルやクロノグラフ、ダイバー、そしてデザイン的にはエレガントなものからクラシック、ミリタリー的なものも。
雰囲気的にはパネライとベル&ロスを混ぜてカドを落としてエレガントにしたという感じではありますが、このアセテートのケースは「他にない」魅力を持っていると思います。
「Nuun」は中等風味のリゾートウォッチ
そしてもう一方のNuun。
これは日本では腕時計ショップ「プリンチペプリヴェ(Principeprive)」が正規代理店として販売しているもの。
スペインの時計愛好家がバーレーンを訪れたときに着想を得て立ち上げられたブランドだといい、プリンチペプリヴェでは「バカンス時計」と表現。
素材はポリカーボネートやラバーを使用しており、まさにリゾート地でガンガン使えるといったものですが、デザイン的には「パテックフィリップのアクアノートとノーチラスを合体させた」ような感じ。
ただし素材やカラーは大きく異なり、「ハズシ」として使えそうな一本ですね。
「ゴリラウォッチ」同様、オーデマピゲやパテックフィリップを持つ人が、「ガシガシ使い倒す」リゾート用の腕時計として購入することをイメージしているのかもしれません。
基本的にカラーは「ブラック」がメインで、インデックスには「中東」の文字を使用したモデルもあり、エキゾチックな雰囲気もありますね。