さて、先日のランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ外装編に続き、今回はインテリア。
外装とくにエアロデバイスとカーボン製エアロパーツだけでも数百万円の価値があるんじゃないかと思いますが、インテリアもさらにカーボンだらけとなっており、これらを見るとウラカン・ペルフォルマンテは「バーゲンプライス」と言って良さそう。
さて、ここでその衝撃のインテリアを見てゆくことにしましょう。
ドアを開けるとボディカラーのオレンジ、サイドステップのブラックとで明確な境界があり、目新しい印象。
フォージドコンポジット製のキックプレート。
なお標準のウラカンでも発表前には「ガラスボンネット」を注文するとフォージドコンポジットのエンジンベイとともにこのキックプレートもフォージドコンポジットになるという噂があったのですが、実際にフォージドコンポジットのキックプレートは付属せず、今回ようやくそれが実現することに。
内装の多くはアルカンターラで覆われます。
アルカンターラはいわゆる「人工スウェード」ですが、実際のところ天然皮革よりも高価で、ウラカンのオプションリストを見ても本革より高価な設定。
なんで本革ではなく人工皮革を使用するの?ということですが、まずアルカンターラは「アルカンターラ社の登録商標」であり、アルカンターラ社の製品。
同様のものだと東レの「エクセーヌ」がありますね。
アルカンターラの特徴は「軽量」であり、これは本革よりも軽量。
よってスポーツカーには非常に向いている素材、ということになります(内装全部が本革、というのと全部アルカンターラ、というのとでは重量がかなり変わる)。
ほかには「滑りにくい」という特徴もありますが、これは表面が毛羽立っているため。
この「毛羽立ち」について、天然スウェードやにバックだとこれだけの面積について「同じ風合いを持つ」材料を確保するのが難しく(毛並みが揃わない)、よって品質の安定、という面からもアルカンターラが優れます。
最近ではアルカンターラ上に”模様”を再現する技術も登場しており、これもランボルギーニが早速使用していますね。
ただ一方で欠点もあり、それは「価格」。
上述のように「高い」ということですが、ウラカン・ペルフォルマンテでは、その高い素材を内装全域に渡って使用している、ということになります。
そしてざっと室内を見渡すとアルカンターラの他カーボンやフォージドコンポジット製パーツが多数。
エアコン吹き出し口、メーターフードの上部はフォージドコンポジット。
軽量化のためか開閉式のアームレストは廃止され、クッションのような可愛らしいパッドが装着されるのみ。
センターコンソールもフォージドコンポジット。
ドアインナーハンドルもフォージドコンポジット。
そしてもっとも羨ましいのは「パドルもフォージドコンポジット」ということ。
ベースモデルのウラカンはここがアルミ製なのですが、常に目に入り、手に触れる部分がフォージドコンポジット、というのはいいですね(このパーツはコラム一体型なので、交換するとなるとトンデモナイ費用がかかるはず)。
手触りや操作感も標準モデルのウラカンとは異なり、ここは頻繁に操作する部分だけに「乗るたびに違いを感じられる」部分かもしれませんね。
ダッシュボード下のハニカムパーツはグロスブラック。
シートは一見座り心地が悪そうにも見えますが、実際に座ってみるとかなり快適。
体を包み込むようにラウンドした形状でホールド性が高く、アルカンターラ張りのために体が動かず、もしかすると標準シートよりも疲れにくいかもですね。
シートのシェルはカーボン製で、これは「織り目」の見えるものとなっています。
ドアを開けるとウラカン・ペルフォルマンテのシルエットがメーターに。
これは標準ウラカンでは見られない部分です(羨ましい)。
そしてこちらがメインのメーター。
本気と書いてマジと読むモードの「コルサ(CORSA)」へ入れると表示が一気に代わり、アヴェンタドールSVやチェンテナリオと同様のグラフィックに。
いかにウラカン・ペルフォルマンテが「特別」であり、ランボルギーニが「特別視」しているかが分かる部分ですね。
この表示はプログラムで変更できるはずなので、標準ウラカンについてもプログラムのアップデートで対応してくれないものか、と思う部分ではあります(が、差別化という観点からすると”できたとしてもやらない”と思われる)。
↓こちらは動画。
ストラーダ(STRADA)、スポルト(SPORT)モード、そしてそれぞれのスピードメーター表示/タコメーター表示を収めています。
これはセンターコンソール上の小さな液晶。
通常版のウラカンでは油温や油圧、電圧が表示される部分ですが、ウラカン・ペルフォルマンテではここにアクティブエアロ=ALAの動作状況が表示されるようですね。
標準ウラカンではオーディオコントロール系がある部分にはフタ。
これはプロトタイプだからだと思われ、日本仕様ではここに標準ウラカン同様のオーディオ/ナビ操作部が設けられると思われます。
こうやってエクステリア/インテリアを見ると、リアのデザイン(タイヤ丸見え)やメーター表示(チェンテナリオと同様)など、「ウラカン・ペルフォルマンテ」にはランボルギーニにおいてもスペシャルモデルにしか採用されない意匠が与えられており、いかにランボルギーニがウラカン・ペルフォルマンテを特別扱いしているかがわかろうというもの。
ウラカン・ペルフォルマンテは単にウラカンの派生モデルというより「ウラカンの名がついただけの”独立したモデル”」と考えてもよいほどで、通常のウラカンとは基本的に異なる存在である、と言ってよさそう。
装備や使用される素材、実際のパフォーマンスを考えるととにかく衝撃的な車で、その価格設定はもっと衝撃的(これからもウラカン・ペルフォルマンテより速い車は出ると思われますが、この価格でこれほどの速い車はおそらく出てこない)。
アヴェンタドールS購入を検討し始めたばかりですが、「いくら追金を払えばウラカン・ペルフォルマンテを買えるのか」と考える自分がいるのは困りモノ。
なお、ぼくが気になったのは「車両保管用のタイヤ載せ(タイヤ・クッション)」。
これは純正オプションとのことですが、こういった製品が揃うのはコレクションに値する車を多くリリースしてきたランボルギーニらしいところですね(他にも保管用のシートカバーやステアリングホイールカバーなどがある)。
ほかの画像は下記にアップしています。