| そうなるとヴァンキッシュはいったいどうなるのかが気になってくる |
アストンマーティンは資本、そしてCEOが変わったことによって大きく計画に変更が生じる
さて、アストンマーティンは先日「24ヶ月以内に8台のニューモデルを投入する」とコメントしていますが、まずは現行モデルが順次入れ替えられることになり、つまりはDB11の後継モデル(DB12と呼ばれるもよう)、そしてヴァンテージとDBSスーパーレッジェーラの後継モデル(これらの名称は不明)がこれに続くことになると見られています。
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アストンマーティンが「今後24ヶ月で8つの新型車を投入する」とコメント。F1由来の技術と同社の持つラグジュアリーを融合させた新セグメントを創設するもよう
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アストンマーティンはミドシップモデルのラインアップを強化
そしてアストンマーティン会長、ローレンス・ストロール氏がその際に述べたのが「F1直系のテクノロジーを投入したミドシップモデルを投入する」。
アストンマーティンは前々(アンディ・パーマー)CEO時代に「ヴァルキリー、ヴァルハラ、(ミドシップ化した)ヴァンキッシュを投入し、ミドシップ3兄弟を完成させる」とし、実際にその計画を推進させ、それは現体制となったのちにヴァルキリーの納車そしてヴァルハラの開発進行といった形で結実しています。
ただしヴァンキッシュについては開発が難航しており、まずは前(トビアス・メアース)CEO時代に「アストンマーティンが60年ぶりに開発する新型(V6)エンジン」の搭載を見送ってメルセデスAMGから供給を受けるV8エンジンの搭載へとスイッチして開発を進めるも、コスト高を理由にこの計画が棚上げ。
これによってヴァンキッシュをミドシップ化するという計画が凍結されてしまったわけですね。
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参考までにですが、この新型ヴァンキッシュはボンデッド(接着)アルミニウムシャシーを採用し、コードネームAM-RB003と呼ばれていたものの、この「RB」つまりレッドブルとの提携関係が終了したことも開発中止に関係しているのかも。
アストンマーティンが投入する新型ミドシップとは?
ただ、ローレンス・ストロール会長は今回改めて(上述の通り)ミドシップラインアップを強化すると発表しており、よってなんらかの(ヴァルハラに次ぐ)ミドシップカーが導入されるのは間違いなく、しかしこのミドシップスーパースポーツについては「フェラーリ296GTBのライバルではない」とも語っており、よってヴァンキッシュ計画を解凍したものではなく別のクルマとなる可能性が大きそうです。
参考までに、ミドシップ版ヴァンキッシュは、当時のフェラーリ製V8ミドシップを仮想ライバルとしており、実際にフェラーリのエンジニアを数名引き抜いて開発が進められ、フェラーリはこれについて「我々の真似をするとは光栄だ」というコメントを発したことも。
そして今回のコメントだとアストンマーティンが新しく投入する新型ミドシップはフェラーリの対抗馬ではないといい、となると当初のミドシップ版ヴァンキッシュとは関係なく進められる別の計画だということになるのかもしれません。
さらにローレンス・ストロール会長が語ったのは「既存の市場にはない新しいセグメントを創出する」というもので、これはフェラーリやランボルギーニ、マクラーレンとは「被らない」ということを意図しているのだと思われ、「F1チームを有する自動車メーカーならではのパフォーマンス、そしてアストンマーティンならではのラグジュアリー」をかけあわせると述べているので、ライバルたちよりも「上のパフォーマンスと価格帯」となる可能性が考えられます。
実際のところ、少し前には「新型ミドシップカーはヴァンキッシュの名前を使用しない」「価格帯が4000万円近くなる」「V8+ハイブリッド」といったウワサも報じられており、フェラーリとはやや異なる路線を目指すことも示唆されています(ただ、現在はフェラーリが296GTBの値上げを行っているので、結果的に296GTBと新型アストンマーティンのミドシップモデルとは価格帯が近くなるのかも)。
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参照:Motor Trend