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9月13日でアストンマーティンDB5は60歳。なぜここまで特別視されるのか、そしてその性格はどうDB12に引き継がれているのか

2023/09/14

9月13日でアストンマーティンDB5は60歳。なぜここまで特別視されるのか、そしてその性格はどうDB12に引き継がれているのか

| ちなみにアストンマーティンDB5は初代ポルシェ911と同じ日に同じ場で発表されている |

アストンマーティンDB5はパフォーマンス、スタイリング、先進性、ラグジュアリー性すべてにおいてリーダーであった

さて、アストンマーティンが「9月13日でちょうど、DB5が60歳になった」として最新のDB12と並べた一連の画像を公開。

アストンマーティンDB5は「もっとも美しいクーペ」の一つとして知られ、そしてなによりも「ボンドカー」として多くの人々の記憶に残る一台です。

なお、興味深いのはポルシェ911と同じ年に、同じ場で発表されたという事実であり、しかし当時ポルシェはさほど注目を集める存在ではなく、「901」として展示を行ったところ、プジョーより「901という車名はプジョーの命名法則と重複する」というクレームを受けて911へと改名したという経緯があり、今では信じられないほどポルシェの存在感が薄かったわけですね。

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アストンマーティンDB5は登場するやいなや大人気に

アストンマーティンDB5に積まれるエンジンは新開発の4.0リッター直6エンジンで、これは1958年に発売されたDB4に搭載されていた3.7リッターエンジンを大幅にアップグレードしたユニットです。

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アストンマーティンはその出力を282馬力にまで引き上げていますが、この数字は1960年代初頭としてはかなり印象的でもあり、多くのエンスージアストから注目を集めることになったといいます。

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現アストンマーティン会長、ローレンス・ストロール氏はこの記念すべき誕生日を迎え、「(DB5が発売された)デビッド・ブラウン時代は、数多くの素晴らしいアストンマーティン製スポーツカーを世に送り出されましたが、DB5ほど認知され、尊敬され、望まれているクルマは他にないと言えるでしょう」とコメント。

DB5が60歳を迎えた今、私たちがこのクルマを振り返り、110年にわたる私たちの歴史的遺産において、このクルマが果たした素晴らしい役割について考えるのは当然のことです。私たちは、DBの系譜が、最新モデルとして絶賛されたDB12によって今日も受け継がれていることを大変誇りに思います。DB12は、それ以前のモデルと同様、最新のテクノロジーと最高レベルのパフォーマンスを新たに投入した、英国のハンドビルトスポーツカーに関する私たちの愛すべきすべての祭典なのです。

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DB5が発表された60年後の2023年に発表されたこのアストンマーティンのニューモデル、「DB12」はメルセデスAMG製のV8 4.0リッター・ツインターボ・エンジンから680馬力を発生することとなっていますが、その美しさ、力強さ、なにより「DB」というネーミングが継承されていることはデビッド・ブラウンにとってもこれ以上無いほどの誇らしい事実かもしれません。

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当時、アストンマーティンは絶頂期を迎えつつあった

DB5が発表された1963年、アストン・マーティンは絶頂期とも言える時を迎えつつあり、DB4は1958年にまったく新しいクルマとして発表されて以来コンスタントに売れ続けていたものの、それでもアストンマーティンは「国内外問わず、ほか高級スポーツカーメーカーとの競争が激化するなか、トップの座に君臨し続けるためには、何か新しいものが必要である」と考え、そこで誕生したのがDB5。

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1960年代にDB5を愛用した有名人にはビートルズのポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、ローリング・ストーンのミック・ジャガーらが名を連ね、DB5が現役を退いた後でもロバート・プラント(レッド・ツェッペリン)やジェイ・ケイ(ジャミロクワイ)、さらにはファッションデザイナーのラルフ・ローレンなど多くの著名人がこぞって購入しています。

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DB5には「サルーン(クーペ)」と「コンバーチブル」とがカタログモデルとしてラインアップされ(スタイリングはカロッツェリア・トゥーリング)、現役時代にはサルーン887台、コンバーチブル123台、特注のコーチ製シューティングブレーク12台、つまり887台が生産されることに。

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この台数は、1963年の英国での自動車生産台数が180万台を超えていたことを考慮すると「かなり少ない」もので、その後継モデルであるDB6の1,788台に比較しても多いとは言えない数字です。

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こういった希少性、そして007映画にて「ボンドカー」として活躍したことにより、DB5は現代に至るまで「もっともコレクターに望まれるクラシックカー」の筆頭として数えられることになったとも言えますが、DB5について言及しておかねばならないのはその先進性とラグジュアリー性。

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当時としては非常に珍しいパワーウインドウを採用し、そしてエアコンをオプション設定するなど「厳しくなりつつあった顧客の要望」に応えるべく様々な新機軸が盛り込まれており、DB5はけしてスポーツ性能のみを売り物にするクルマではなかったということですね。

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もちろんDB5のそういったキャラクターは現代のDB12にも引き継がれていて、このDB12は「スーパーツアラー」としてほかのライバルとは一線を画す存在として君臨していることでもわかるとおり、DB5の末裔として正しい道を歩んでいるのだと感じさせられます。

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参照:Aston Martin

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