英国AUTOCARによると、現アウディスポーツCEO、ステファン(シュテファン)・ヴィンケルマン氏がブガッティのCEOに就任する、とのこと。
ステファン・ヴィンケルマン氏はランボルギーニを10年率いた後、2016年にアウディスポーツへと移籍したばかり。
なおフォルクスワーゲン・アウディグループでは10年をひとつの任期の目処と見ているようで、10年経つとグループ内の別部門へと異動することが多いようです(ランボルギーニに在籍していたデザイナー、フィリッポ・ペリーニ氏も10年ランボルギーニにて務めた後にイタルデザインへ)。
現在ブガッティのCEOを務めるのはウルフギャング・デュラハイマー氏(かつてはアウディ、その前はポルシェ)ですが、現在同氏はブガッティCEOとベントレーCEOとを兼任。
今回ベントレーについてはCEOを退いて会長職に収まると言われており、となるとステファン・ヴィンケルマン氏はディラハイマーCEOの後任としてブガッティ、ベントレー両方のCEOを務めることになりそうですね。
おそらく異動は年末だと言われますが、ヴィンケルマン氏はアウディスポーツで「やりのことしたこと」、つまり後輪駆動のR8、RS4アバントの発表までを行う模様。
その後任としてはアウディ・チャイナのセールス部門の責任者、Michael-Julius Renz氏が着任すると報じられています。
ステファン・ヴィンケルマン氏は1964年10月生まれ。
イタリア(ローマ)育ちのドイツ人(ベルリン生まれ)という、フォルクスワーゲン・アウディグループにぴったりの人材で、とくにランボルギーニとはマッチングがよく、イタリアンスーパーカーにドイツ車の信頼性を持たせることで大きな成長を実現した人物。
その功績が評価され、イタリア政府から2010年にグランドオフィサー、2014年にはイタリア最高位となるグランドクロス勲章を授与される(イタリア軍中尉の階級も持っている)など内外において評価の高いビジネスマンでもあります。
自動車業界のキャリアは1992年のメルセデス・ベンツが最初で、その後1994年から2004年までフィアット・アルファロメオにて経験を積み、2005年からフォルクスワーゲン・アウディグループへと移った後、2016年までランボルギーニのCEOへ。
その後2016年には同じグループ内のアウディスポーツ(旧クワトロ社。移籍後早々に名称を変更した)へと異動、というのがこれまでの流れとなっています。
フォルクスワーゲン・アウディグループにとって非常に重要なブランドを任せられ、そして実績を出し、それが評価されているという点においては「グループ内の最重要人物」であることには間違いなく、今後グループ全体の要職に就くことも間違いなさそうですね。
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