| もしもガソリンエンジン搭載ならば、EUにおける販売禁止までのタイムリミットが刻々と近づいている |
なにもしなければこのままジャガーは衰退してしまうことになりそうだ
さて、ジャガー・ランドローバーのうち今ひとつ話題の少ないジャガー。
もう一方のランドローバーは比較的好調であるように見えますが、双方の親会社であるインドのタタがジャガーの扱いをどう捉えているのかはわからず、新型車の発表もなく、フラッグシップのXJも販売が終了した状態となっており、今後どうするんだろうな、という気も。
そこで今回久々にジャガーに関するニュースが飛び込んできており、それは「カナダの特許庁にて、ジャガーが”Jタイプ”なる商標を出願した」というものです。
「Jタイプ」そのものは以前に話題に上ったことも
なお、このJタイプという名称が聞かれたのは今回が初めてではなく、2018年9月には「F-Typeがミドシップ化され、かつスーパースポーツなみのスペックを与えられJ-Typeとして発売される」という話も。
さらにその後の10月には、このJ-Typeは社内コードネーム「ジェニファー」と呼ばれ、BMW製の4.4リッターV8ツインターボエンジンを搭載するという話も出ています。
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そして2019年に入ってもF-Type後継のウワサは絶えず、4.4リッターV8以外に「ピュアエレクトリック」という可能性も浮上。
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いつの間にかバッテリーの価格や性能については「予期したのと異なる方向へ」
なお、2019年くらいだとまだ「将来的にバッテリーの価格が下がってゆく」「一方でバッテリー密度は上昇し続ける」と見られており、ピュアエレクトリックスポーツの実現難易度はさほど高くないという風潮があったのですが、この直後から「バッテリー価格が下がらないどころか上がる」「バッテリーの性能も思ったほど向上しない」「ソリッドステートバッテリーの実現が不可能に思われ、開発を諦める企業も出てきた」という状況に陥ります(結果的にエレクトリックスポーツは量産モデルとして実現していない)。
それはジャガーも同じだと見え、ピュアエレクトリックスポーツの実現が難しいと判断したのか、ひとまずF-Typeの後継モデル開発を棚上げし、F-Typeのフェイスリフトにてなんとか事態を乗り切るという判断を下しているものの、これはほかの自動車メーカーと同様でもあり、現時点ではやむをえず、そしてもっとも理にかなった判断だと言えそうですね。
つまりはバッテリー性能が「納得できるレベルに」達するまで待つことに決め、その間は現行モデルを延命するという戦略ですが、今の状況を見る限り、あと数年たったとしてもソリッドステートバッテリーの実用化ができているとは思えず、リチウムイオンバッテリーの価格もさらに上がり続け、エレクトリックスポーツを開発することがますます難しくなることも予想されます。
よってジャガーは「様子見」の方針を撤回し、いったんエレクトリックスポーツの線はあきらめ、これ以上F-Typeを引っ張ることも難しく、そのためガソリンエンジンを搭載した(もしくはハイブリッド)スポーツカーを発売することに決めたんじゃないかとも考えていますが、実際にこのJ-Typeがどんなクルマになるのかは一切不明。
ただ、ウワサでは2024年あたりにコンセプトモデルが発表され、2025年くらいに市販モデルのデリバリーが開始されるのでは、と言われます(このタイムテーブルであれば、EUのガソリン車販売禁止のタイムリミットである2035年までには10年残される。ここから逆算すると、もしガソリン車を発売するならば、このタイミングにて発売しなければ寿命がどんどん短くなってしまう)。
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参照:CARBUZZ