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ジャガーCEOが「今後、ビジネス手法をきっぱり変えます」と宣言。今年末までに発表される新型車については「あまりに存在感が強いので賛否両論になるでしょう」とも

ジャガーCEOが「今後、ビジネス手法をきっぱり変えます」と宣言。今年末までに発表される新型車については「あまりに存在感が強いので賛否両論になるでしょう」とも

| 現代の自動車業界、とくにEVセグメントで生き残ろうとなると「中庸なもの」では絶対に見向きもされないだろう |

この賭けが「吉と出るか凶と出るか」はわからないが、ボクはジャガーに大きな期待をかけている

さて、現在「絶不調を極める」といってもいい英国の名門ブランド、ジャガー。

実際のところ、直近で「F-Paceを除くすべてのモデルの販売を(「収益性がほぼゼロなので)終了させる」ともアナウンスしているので、今後しばらくの間、ジャガーはわずか1車種のみでこの厳しい競争を戦ってゆかねがならないということを意味しますが、今回ジャガーのCEO、ロードン・グローバー氏が今後のジャガーのあり方についていくつかのヒントを述べています。

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なぜこんなことに・・・。伝統のジャガーが苦境に立たされ「5モデルを廃止し、残るのはF-Paceのみ」。現在の自動車業界は戦略次第でその将来が大きく左右されるようだ

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ジャガーはビジネスのやり方を変える必要がある

ロードン・グローバーCEO(11年以上ジャガーに在籍し、その前はフォルクスワーゲンとセアトに在籍)は「今後、ジャガーはビジネス手法を変える必要がある」と語り、その転換がどのようなものかについて詳細に触れ、まず同氏が語ったのは「ジャガーの原点に戻ることだと考えています」。

そしてこの原点とは「より裕福なバイヤーをターゲットにし、より高級な販売体験を提供する」ということで、同氏は「量産化はうまくいきませんでした」とも。

参考までに、ジャガーは直近で5種類の車両を発売していますが、そのすべてが(本国だと)1000万円以下の価格帯に属しており、そしてその価格帯はメルセデス・ベンツやBMW、アウディといったメインストリーマーと正面からぶつかってしまい、存在感を発揮できなかったのかもしれません。

ただ、それは昨日今日にわかったことではなく、ジャガーは数年前からドラスティックにその流れを変える準備を行っていて、ついに今年には待望のブランニューモデル(EV)が発表される予定ではありますが、ロードン・グローバーCEOによれば「その新型車は、あまりにも存在感が強いため、おそらく賛否両論になるでしょう」。

加えて同氏は「それは非常に魅力的でなければなりません。なぜならEVだからというだけで、10万ドルのクルマを欲しがる人はいないからです。これまでに当社が提供してきたクルマよりも、もっともっとエッジの効いたものを期待してください」とも。

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Jaguar

現時点でこの新型ジャガーについてわかっていることは多くはなく、公式にアナウンスされているのはEVということ、そして「4ドアGT」ということ。

デザイン路線についても「レトロ」なのか、それとも「(ヴィジョン・グランツーリスモのような)フューチャー」なのかはまったくわかっておらず、大きな期待がかかるところでもありますね。

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なお、商業的に有利なSUVではなく(むしろ斜陽な)4ドアGTを選んだのは「そのほうが新しいデザイン言語を”最も純粋な形で”提供できるから」だとされ、つまりジャガーはこの新しいクルマに相当な自信を持っているのかもしれません。

参考までに、ジャガーは数年前から新しい方向性を模索していて、将来的には自動車が全般的に(シェアライドやロボタクシーなど)公共モビリティへと移行すると推測し、そういった中でも「富裕層が高いお金を支払い、自分の所有物として手元に置いておきたくなるような」クルマを作らねばならないとコメントしたことがあり、よってその思想を視覚化できるのであれば、ジャガーがかつての利益を取り戻すことは難しくないであろう、とも思われます。

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参照:Motortrend

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