| 聞いている範囲では、シロン後継モデルが大きな議論を巻き起こすことは間違いなさそう |
ただし、リマック主導で開発されるからには「誰もが驚く」性能を持つのも間違いない
さて、ブガッティはシロンシリーズの生産を終え、これからミストラルとボリードを製造することになりますが、この2モデルを作り終えると8リッター・クワッドターボW16エンジンの時代が終わりを告げ、これはブガッティ自身も明確に言及しています。
このクワッドターボエンジンは、2024年にブガッティがミストラルとボリードを生産し終えた時点で20年以上もの現役時代を過ごすことになり、登場初期は「信じられないほどはい悪ガソリンを消費する」ことでガス欠になるオーナーが大量に登場したことが思い出されます(理論上、最高速で走ると15分でガソリンが空になる)。
ブガッティ・シロンの後継モデルはどうなる?
そこで気になるのがブガッティ・シロンの後継モデル。
これについてはたびたびブガッティ・リマックCEO、メイト・リマック氏の口から情報が語られているものの、いずれも漠然としたものばかりで「結局どうなるの・・・」と判断に迷うことも。
しかし今回、メイト・リマックCEOがカーメディアに対して語ったのは「ハイパーカーをゼロから開発する」というやや具体味を帯びたものとなっています。
なお、リマックがブガッティを吸収し「ブガッティ・リマック」となった際には、シロン後継モデルはネヴェーラのバッジエンジニアリングモデルになるんじゃないかと言われていて、しかし今回は正式にそれが否定されたということになりますね。
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シロン後継モデルは「ハイブリッド」
そして今回メイト・リマックCEOが語った内容にはいくつか驚きの事実が含まれており、大きなものとしては「ブガッティと合併する2年前から、(シロン後継モデルに積む)ガソリンエンジンの開発をスタートさせていた」ということ。
たしかにブガッティ・シロンの後継モデル、もしくは派生モデルはリマックとのパートナーシップによって開発されるという噂が数年前から出ており、この時点でリマックのエレクトリックパワートレインを組み込んだハイブリッドハイパーカーを開発しようと考えたというのは自然な流れなのかも(ただ、ガソリンエンジンを開発していたのは、リマック側ではなくブガッティ側だと思われる)。
メイト・リマックCEOはこの新型ハイパーカーについて「いったん公開されれば、それを見たものは誰であろうとぶっ飛ぶだろう」とも述べています。
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さらにシロン後継モデルは「既存モデルと何のつながりもない」ことにも言及し、「完全に新しいので、どのクルマからも引き継がれた部品はひとつもありません。シロンからも、ネヴェーラからも引き継がれるものはありません。すべてゼロからです」。
ちなみにですが、ブガッティがピュアエレクトリックSUVを発売するという過去のウワサについても肯定する発言を行っていて、「その話は実際にあった」とも。
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ただ、メイト・リマックCEOは、新しくブガッティ・リマック社が設立された際、ただちにこのSUV計画を破棄したといい、かわりにハイブリッドハイパーカーを開発することにしたといいますが、そのイメージとしては「そのクルマに乗ってオペラを鑑賞した後、アウトバーンを400km/hで走ることも可能だ。時速60kmでもうもうと煙を出しながらドリフトしたり、自律走行が可能なドリフトモードを搭載したり、未来的なものにしたいのです」とコメントしています。
なお、一時「シロン後継モデルは一部の顧客にそのデザインが示された」というウワサもあるものの、それはブガッティ・リマック立ち上げ前の話なので、こちらも撤回されたのかもしれません。
そしてこのシロン後継モデルについては、ボリード、W16ミストラルの生産完了が2024年ということを考慮すると、実際の納車は2025年以降となりそうですね。
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参照:Auto Express