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え?1台だけ?ブガッティがシロン・スーパースポーツに「誤ったホイールを取り付けてしまったので」リコールを行うと発表。その「間違った」理由とは

え?1台だけ?ブガッティがシロン・スーパースポーツに「誤ったホイールを取り付けてしまったので」リコールを行うと発表。その「間違った」理由とは

| ただ、誤ったホイールと言えども「時速420km/hまでなら問題はない」ようだ |

そしてこの速度をオーナーが出すとは思えず、よって「常識的には問題がない」内容だと言えそう

さて、ブガッティが北米にて「シロン・スーパースポーツ」をたった1台だけリコールする、と発表。

理由としては「間違ったホイールが装着されていたから」ですが、その原因というのがちょっとややこしく、「シロン・スーパースポーツに、シロン・スポーツのホイールを取り付けてしまった」ため。

そしてこういった間違いが起きた背景としては、まずブガッティ・シロン・スーパースポーツの(顧客向け)コンフィグレーター上に(この時点で誤って)BBS製の軽量ホイールが選択できるようになっていて、北米にてたった一人の顧客がこのホイールを選択することに。

ただ、後になってそのBBS製軽量ホイールが「シロン・スーパースポーツでは検証されていない」ことが判明し、今回のリコールとなったわけですね。

よって、今回の問題は「組み立てやパーツの品質に問題がある」わけではなく、「検証されていないパーツが選べてしまった」という珍しいところにリコールの原因が存在します。

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この60台のうち、いったい何台が北米に割り当てられたのかは不明ではあるものの、少なくとも北米ではこのホイールを選んだのが「1人だけ」であったということですね。

NHTSA(米国道路交通安全局)発行によるリコール報告書によると、この”誤ったホイール”は車両の走行挙動に影響を与える可能性がありますが、そのリスクは車両がトップスピードモードを使用している場合にのみ生じるといい、それ以外のモードでは安全に運転できる、とのこと。

参考までに、シロン・スポーツは「加速重視のギアリングを持つコーナリングマシン」という性格が与えられており、よって最高速は(ギア比の関係で)シロン・スーパースポーツの440km/hよりもちょっと低めの420km/h。

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そして今回はこの「20Km/h」の差が問題になったと考えて良く、「シロン・スポーツの420km/hでは問題がないことがわかっているが、シロン・スーパースポーツの440km/hでは試したことがない」ということになりそうです。

ただ、420km/hにしても440km/hにしても、オーナーがこの速度に到達することはまず無いものと考えられ、しかしブガッティは「シロン・スーパースポーツの最高速の領域において、このBBS製ホイールは「車両のエアロダイナミクスに悪影響を及ぼし、高速走行時にハンドリングを不安定にする可能性、そしてダウンフォースを減少させる可能性がある」とし、直接所有者に連絡を取って無償にてホイールを交換するとしています(そしてこのオーナーは、自分が唯一の”軽量ホイールを選んだ存在”だと知ることになる)。

2021-11-28 19.46.48

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参考までにですが、こういった「1台だけ」のリコールは過去にいくつかの例があり、4月にはランドローバーが米国で2023年型レンジローバー1台に(エキゾーストマニホールドの問題で)リコールを発表しており、昨年12月にはメルセデス・ベンツが「ダッシュボードが十分に取り付けられていない」ことを理由に2022年型Sクラスを1台のみリコール対象としたことも。

日本では、こういった少ない台数のリコールについては「少数リコール」として届け出られていますが、記憶の範囲では数年前にプジョー308が数台のみ「オーバーヒートの可能性がある」としてリコール対象となったくらいです。

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参照:NHTSA

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