フォルクスワーゲングループにしては珍しい内容でのリコール
アメリカにて、フォルクスワーゲン・ゴルフR、アウディA3セダン、アウディA3カブリオレ、アウディTTクーペ、アウディTTロードスターが「発火の恐れがある」としてリコールに。
現時点では北米のみの対応ということですが、フォルクスワーゲンがアメリカの(国土交通省に相当する)運輸省、NHTSA( National Highway Traffic Safety Administration )に届け出た内容だと「フューエルホースのクイックコネクターが外れる可能性があり、もし外れるとエンジンベイにガソリンが漏れる」というもの。
対象となるのは2018年モデルのみ
なお対象範囲は「2018年モデル」で生産期間は3月13日から8月8日、台数だとゴルフRは516台、 アウディA3セダンは820台、アウディA3カブリオレは105台、アウディTTクーペは128台、アウディTTロードスター は51台。
この台数はつまり「販売された台数」ということになりますが、TTクーペとTTロードスターの台数はかなり少なく、「アウディが廃止を考える」のも無理はない数字ですね。
なお、最近フォルクスワーゲングループが「発火」に関してリコールを発表するのはこれで2度め。
ひとつめはアウディR8、そして今回の件となりますが、いずれも発火の理由は「燃料ライン」。
これまでフォルクスワーゲングループではこういった問題はなく、もしこれが「コストダウンのためにパーツのサプライヤーを変更したがため(たとえばパーツが中国製になっていたり)」に発生したものだとしたらちょっと嫌だなあ、と思います。
ちなみに同じくフォルクスワーゲングループに属するランボルギーニではアヴェンタドールに「発火の可能性あり」としてリコールが出されているものの、これは非常に高い出力を誇る「スーパーカー」なので今回のゴルフRやTTとは別次元の話であり、そう考えるとやはり今回のリコールは「珍しい」ということになりそうですね。
加えて「発火」については、今年の夏に韓国で立て続けにBMWが炎上し、それによって輸入差し止めや制裁金などの処置が課されており、他メーカーはこういった状況を見て「先手を打ってリコール」を発表したという事情があるのかもしれません。