| これだけの大事故なのによく自力脱出して逃げおおせたな |
パリ郊外にて、アウディR8スパイダーが駐車していた13台の車に衝突し、ドライバーがそのまま逃げ去ったという事件が発生。
画像を見るにアウディR8の車体後部が飛んでいって「半分」になってしまっており、いかに事故のインパクトが大きかったかがわかります。
なお、これだけ大きく破損しているにもかかわらずドアがちゃんと開いていて、しかも乗っていたドライバーが自分の足で逃走したと報道されているため、アウディR8スパイダーは相当に高い安全性を持っていると言えそうですね。
例によって「レンタカー」
報道によると、このアウディR8スパイダーは「レンタカー」。
結婚式のイベントのためにポルシェ911と一緒に借り出されたそうですが、近隣住民の話によると、事故の少し前に何度か大きなエキゾーストノートを聞いており、複数のドライバーが代わる代わる乗っていたという証言も。
そのため、借りた人は判明しているものの、実際に事故を起こしたドライバーはいまだ特定されておらず、現在警察は容疑者を5人にまで絞って操作を進めている、とのこと。
そして問題の後ろ半分ですが、事故現場から数十メートルほど離れたところで燃えているのが「エンジン」だそうで、これだけ吹っ飛んでゆくということは「時速数十キロ」といった速度で走っていたわけではなさそうです。
Rodéo de voiture à Nanterre cette nuit . De lourds dégâts . pic.twitter.com/zhWdmBRyDL
— Mason⭐️⭐️ (@Mason2901) September 6, 2020
さらに動画を見ると、あたり一面にパーツが飛散していて、まるで戦争か何かがあったんじゃないかと思えるほどの惨状ですね。
幸いだったのは、夜間に駐車中だったクルマの列に突っ込んだため(アウディR8のドライバー以外は)誰もクルマに乗っておらず、人的被害がなかったこと。
それにしても、これだけの衝撃を受けながらもドライバーが無事だったということには改めて驚かされます。
なぜアウディR8は半分になったのか?
なお、アウディR8はアルミ+カーボン製モノコックシャシー(キャビン部分)に前後スペースフレームをボルト止めする、という車体構造。
画像だとキャビン後半に黒い部分が見えますが、これは「カーボンファイバー」です。
このカーボン部分に対しスペースフレームがボルトにて取り付けられているので、車体後半に横から強い衝撃を受けると、エンジンやトランスミッションの重さ(慣性)もあり、取り付け部から外れて車体後部が吹っ飛んでゆく、ということになるわけですね。※アヴェンタドールもカーボンモノコック+スペースフレーム構造なので、後ろ半分が外れて飛んで行った例がある
借りたクルマでの事故、ダッシュでの事故には気をつけよう
なお、「カーブを曲がりきれなかった」「高速走行中にバランスを崩した」という事故も多いものの、やはり目立つのは「借りたクルマでの事故」や「イベント会場から帰ろうとした瞬間の事故」。
スーパーカーを借りたり、スーパーカーが集まるイベントでは気持ちが昂ることがあり、そしてギャラリーにいいところを見せようと「ついつい」踏んでしまいがちで、こういった時がもっとも危ない、ということですね。
なお、フェラーリはそういった事故を防ぐためか、かつて「ドライバーの心拍数をモニターし、心拍数が高ければエンジン出力を絞る」デバイスの特許を出願したことがありますが、こういったデバイスのお世話にならなくてもいいよう、興奮状態や緊張状態にある時にこそ事故が起きやすい」ということを理解し、はやる気持ちを抑え、余裕を持って走るようにしたいところです。