| BMW Mクーペは意外と高値をつけているようだ |
まったくその存在を知らなかったのですが、アストンマーティン・ラピードをベースにして1台のみ製造されたワゴン、「アストンマーティン・ジェット2+2シューティングブレーク」が中古市場に登場。
これはアストンマーティンとベルトーネとの協業60周年を記念して2103年に製造されたもので、当時はジュネーブ・モーターショーにも出展された車両なのだそう。
搭載されるエンジンもラピードに積まれる5.9リッターV12(自然吸気)を使用しているようですね。
ベルトーネからはもはや新車が送り出されることはない
フロントはラピードの面影を強く残すものの、グリル、その下のスリット、両脇のダクトなどはベルトーネのオリジナルデザイン。
後部座席の頭上はラピードに比べると飛躍的にスペースが拡大しており、フロントシートバックには液晶モニターが埋め込まれるなどエンターテイメント性も向上しているようですね。
なお、テールゲートは油圧にて自動開閉が可能となっています。
さらにリアシートの背もたればボタン一つで倒すことができ、カーゴスペースはフルフラットになる、とのこと。
ルーフはガラスへと入れ替えられていますが、電気的に明るさを変化させることができるエレクトロクロマティック仕様。
相当に毛色の変わったクルマですが、今はなきベルトーネの作品であること、ジュネーブ・モーターショーへと展示された経歴を持つこと、そしてなにより世界に一台ということを考えると、将来的にはかなりな価値を発揮するかもしれませんね。
なお、販売価格については「ASK」となっています。
世紀の珍車、BMW Mクーペ
そしてこちらは「Mクーペ」。
Z3クーペのMバージョンとなりますが、(ほとんど売れなかったので)相当にレアなクルマでもありますね。
なお、この世代だと、Z3ロードスターのMモデルには「Mロードスター」という名が与えられており、現代とはちょっと命名法則が異なります。
そして面白いのは、Z3ロードスターはそのデザインについて評価が高かったものの、そのクーペ版(というかシューティングブレーク)であるZ3クーペのデザインは酷評されたこと。
ただしBMWもそれを重々理解しながら発売したようで、当時のコピーは「Love it, or leave it(愛するか、立ち去るか)」。※ぼくはこの強気で割り切ったコピーが好きだった
実際には立ち去った人がほとんどであったわけですが、そのMバージョンたるMクーペに搭載されるエンジンはMディビジョン製のS54で、出力は315HP(3.2リッター直6)と強力無比。
ただし非常に扱いにくいクルマだと聞いたことがあり、日本に入ってきた個体はすべからく「修復歴あり」というウワサも聞いたことがあります(本当かどうかはわからない)。
なお、この車両のボディカラーは「ラグナセカブルー」。
当時はラグナセカブルーよりもエストリルブルーのほうが一般的で、そのためかこのボディカラーのMクーペは16台しか北米に存在しない、とのこと(むしろ16台もこの色のMクーペが売れたのには驚き)。
ホイールにはBBS R-GT(19インチ)が装着され、走行距離は53,000キロ、価格は意外と高めの57,500ドルという設定です。