AMG GTはエレクトリック化との引き換えで「ピュアさ」を失う可能性も
メルセデスAMGが「2021年以降に発売するクルマはすべてエレクトリック化される」と公表。
ただ、メルセデス・ベンツはこれまでにも「EQ」ブランドにてエレクトリック化を推進しており、AMGにおいても直6エンジン搭載モデルに「EQブースト」なるハイブリッドシステムを搭載。
加えてAMGの50周年記念ハイパーカー「AMG ONE」もハイブリッドなので、今回の発表についても「ああそうか」という感覚です。
純粋なガソリンエンジン搭載のAMGにはもう乗れない
ただ、これまでそう感じていたのと、公的に語られるのとではちょっと違う印象があり、「ついにそうなるのか」という印象も。
「ついにそうなるのか」の中には、「もう純粋なガソリンエンジン搭載モデルに乗ることができない」という郷愁のようなものも含まれるわけですが、ついにハイパフォーマンスカーにもエレクトリック化の波が押し寄せ、飲み込まれるということになりますね。
なお、メルセデスAMGは直6以外にも、4リッターV8ツインターボエンジンと48ボルトシステムとを組み合わせたハイブリッドモデル「GLS580」を発売するともアナウンス。
つまりAMGの持つエンジンも随時「ハイブリッド対応」が進められているということが「2021年以降すべてハイブリッド」という話の現実性を強く感じさせます。
ちなみにAMG GT 63S 4MATIC+は639PSを発揮するものの、これは「ハイブリッドなし」。
メルセデス・ベンツはかつて「805PS」を標榜するメルセデスAMG GTコンセプト(AMG GT 4ドアクーペのプレビュー)を発表していますが、AMG GT 63S 4MATIC+に「EQパワー」を与えれば実際に800馬力を超えることができる可能性も出てきそう。
なお、AMG GT 4ドアクーペシリーズのライバルであるポルシェ・パナメーラ最上位モデル、「パナメーラ・ターボS Eハイブリッド」は671PSなので、メルセデスAMGとしては一日も早く「ハイブリッド化」してポルシェを凌駕したい、というのが本音なのかもしれませんね。
そして気になるのはピュアスポーツたる「GT」シリーズ。
これらも例に漏れず(後継モデルでは)エレクトリック化されることなりそうで、となるとこちらはライバルであるポルシェ911よりも早い段階でハイブリッド化されるということになり、これがどこまでのパフォーマンスを発揮し、ニュルブルクリンクのタイムを短縮できるのかは興味のあるところです。