
| AMGの「GT」シリーズにサーキット走行特化モデル登場か? |
AMG GTトラックスポーツ コンセプトは「記録を破るために生まれた」
メルセデスAMGが新たなGTシリーズのハイパフォーマンスバージョン「AMG GTトラックスポーツ コンセプト」のティーザー画像を公開。
どうやらこのモデルは、ポルシェ911 GT3 RSを強く意識した、サーキット走行に特化したハードコア仕様となるようで、AMGはこのモデルについて「記録を打ち破るために設計された」と語っており、明らかに通常のGTとは一線を画すポジションであることがわかりますね。
ダウンフォース強化を重視したエアロパーツ
ティーザー画像からは、次のようなトラック向けのエアロパーツが確認でき、これらの装備により、サーキットでの高いダウンフォースと冷却性が期待されます。
- スワンネックタイプの巨大なリアウイング(GT3スタイルのエンドプレート付き)
- 大型フロントスプリッター
- ボンネットとフロントフェンダーのベンチレーション(前型ブラックシリーズ同様のルーバー形状か)
- ミシュラン・パイロットスポーツのハイグリップタイヤ
- 軽量ホイール
AMG GTトラックスポーツ はGTブラックシリーズの記録に挑戦?
この「記録を打ち破るために設計された」という点には要注目で、これはいままでの経緯からすると「ニュルブルクリンクのタイム」を指しているものと考えてよく、というのもメルセデス・ベンツはこれまでにも何度となくニュルブルクリンク北コース(ノルドシュトライフェ、あるいはグリーンヘル)にて王座を獲得しており、その王座は「ポルシェと入れ代わり立ち代わり」。
現在の首位はメルセデスAMG Oneですが、その前にメルセデス・ベンツはAMG GTブラックシリーズにて(2020年に)ニュルブルクリンクにて6分43秒62というRWD車として当時の最速タイムを記録しています。
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これは後にポルシェ911 GT2 RS(マンタイ・キット装着)の記録した6分43秒30というタイムによって破られるものの、この911 GT2 RSは「市販車ではなく改造車」として認定されており、しかし今回のGTトラックスポーツはこの記録をも破ることを視野に入れているのかもしれません。※メルセデスAMG Oneは6分30秒以下でニュルブルクリンクを集回しているが、これはもう別格と捉えていいだろう
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新型V8エンジン搭載の可能性も
AMGは今回のコンセプトにつき「V8エンジンを搭載している」とだけ公表していますが、現行AMG GT63 Proの603ps仕様ではなく、新開発のフラットプレーンクランクV8が搭載されるとの噂もあり、この新エンジンは、現在テスト中とされるCLE 63で初披露される見込みですが、もしかするとこのAMG GTトラックスポーツに先行して搭載される可能性も。
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なお、AMG GT 63 S E Performanceに搭載されるPHEVシステム(最高805ps)は重量増となるため、サーキット向けモデルであるAMG GTトラックスポーツには採用されないであろうと見られています。
ポルシェ911 GT3 RSの牙城を崩せるか?
メルセデスAMGはすでにGT63 Proによりポルシェ911 GT3に挑戦する体制を整えているという状況で、しかし今回の「GTトラックスポーツ コンセプト」は、より過激な911 GT3 RS(もしくはこれから登場するであろうCT2 RS)をターゲットとしたクルマだと考えてよく、メルセデスAMGが「最高のサーキット性能」にフォーカスしたモデルを出すのはかつてのブラックシリーズ以来とも言える展開であり、ニュルブルクリンクでの記録更新やへの期待も高まります。
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