| ポルシェの人事異動によって、カイエンの開発担当がタイカンのプロジェクトリーダーへと入れ替わったようだ |
さて、ポルシェ・カイエンにも「エレクトリックバージョンが登場」とのウワサ。
これはポルシェの体制が入れ替わったことに起因するもので、タイカンの開発プロジェクトを率いたシュテファン・ウェックバッハ氏がカイエンの開発プロジェクトを率いることになったためだと報じられています。
ポルシェのエレクトリック化は思ったよりも早く進みそうだ
なお、ポルシェはピュアエレクトリックモデルとして「タイカン」「タイカン・クロスツーリスモ」を発売していますが、徐々に既存モデルをEVへと置き換えることになりそう。
現時点では2022年にマカンのエレクトリックバージョンが登場し、その後に718ケイマン/ボクスターがこれに続くとも言われていますね(ただし718のエレクトリック化については情報が二転三転している)。
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そして今回、カイエンもこの「エレクトリックモデルへのシフト」の波に飲まれそうだということですが、カイエンはポルシェの販売においてマカンに次ぐ高い比率を誇っており、これをエレクトリック化することでCO2平均排出量を大きく引き下げることができる可能性が生じます。
ただしガソリンモデルも併売?
参考までに、マカンについて、2022年にピュアエレクトリックバージョンが登場した後も「ガソリンエンジン搭載モデル」を併売するというのが現時点での共通認識。
マカンは2013年に発売されており、本来であれば8年が経過する2021年にはフルモデルチェンジを迎えるはずだったと思いますが、世の中、そしてポルシェ自身のエレクトリック化が想定より早く進むことで「ガソリンエンジンを搭載する次期マカン」の計画が潰えたと見え、しかしここで完全に「ピュアエレクトリックモデルへとスイッチ」するのも時期尚早だということなのか、エレクトリック版マカンを販売する傍ら、ガソリンエンジン搭載モデルも併売して徐々にピュアエレクトリックモデルへと移行してゆくのかもしれません。
ただ、ピュアエレクトリック版へと移行するのにもあと数年はかかると思われ、となるとその間も魅力を維持できるようにする必要があり、そのためマカンは「例外的に2度めのフェイスリフト」を行うことはほぼ確実(通常、ポルシェの各モデルは発売後4年あたりにフェイスリフトを行い、その4年後にフルモデルチェンジという流れが多い)。
そして今回のフェイスリフトについては主に内装のアップデートだと見られており、現行パナメーラや911同様のインテリアが与えられる可能性が大きそうです。
カイエンもマカンと同じ手法を採用か
そして今回の「カイエンのエレクトリック版」が登場するという話ですが、おそらくはマカンと同じ流れをたどる可能性が大。
つまりはエレクトリックモデルを発売しつつもガソリンエンジン搭載モデルを併売し、数年駆けて「ピュアエレクトリックへと」移行を目論むということで、これによって予定よりも早くブランド全体のエレクトリック化を進めるものと思われます。
現在、ポルシェは2030年までにラインアップの80%をエレクトリック化すると宣言していますが、マカンそしてカイエンがエレクトリック化されれば、一気にこの目標に近づくことになりそうですね(とくにマカンにはPHEVモデルが存在せず、マカンのEV化は意義が大きい)。
そして気になるのは「カイエンの(ガソリンエンジンを積む)次世代モデルがあるのかどうか」ということですが、エレクトリックモデルが登場するのであればこれは「ない」と考えるのが妥当かもしれません。
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