| やはりバッテリー性能がポルシェの求めるレベルに達していないようだ |
さて、次期718ケイマン/ボクスターは「EVになる」と言われていましたが、最新の情報だと「EVの可能性のほか、ガソリンエンジンの可能性も検討中」。
これはポルシェCEO、オリバー・ブルーメ氏が英国トップギアに対して語ったもので、「次期718ケイマン/ボクスターがディーラーに並ぶのにはあと数年はかかるだろう。なぜなら、現時点ではそれらがどういったパワートレインを積むか待った決まっていないからだ」。
次期718ケイマン/ボクスターはEVになるはずだったが
なお、ボクスター/ケイマンについては、987世代の頃からEVの可能性が検討されており、実際にポルシェはピュアエレクトリック版のボクスターやケイマンを試作し公開したことも。
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ただ、ここ最近になってこの方向性を覆すコメントもいくつか見られており、その原因と思われるのが「バッテリーの新加速度が予期したよりも遅い」ということ。
ポルシェはエレクトリック化に際して非常に積極的な自動車メーカーで、カイエンやパナメーラにはPHEVを設定し、ピュアエレクトリックモデルとして「タイカン」を発売し、さらにそのワゴン版「タイカン・クロスツーリスモ」を発表済みです。
加えて現行(992世代の)911のモデルライフ後半からハイブリッドを投入するとしていたものの、それについてもどうやら怪しそう。
やはり現在のバッテリーはポルシェの求めるレベルにはない
これらについてはバッテリー密度がポルシェの期待するレベルにまで高まっていないからだとされており、(ちょっと前には)そのレベルのバッテリーを積むと「とうていスポーツカーとは呼べないクルマになる」とも述べています。
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そして今回のインタビューでは「EVだろうとガソリンエンジンだろうと、我々はパワーソースに関係なく”スポーツカー”を作ることは可能だ。ただし現在のバッテリーは十分な性能を持つとは言えず、それはここ数年で改善しそうにない」。
よって、こういったコメントを見る限りでは、次期718ケイマン/ボクスターは「ガソリンエンジン継続」だと考えて良さそうですね(でなければ、まだ数年現行718シリーズを継続し、3〜4年後にピュアエレクトリックモデルへと切り替えるか)。
ポルシェは自社でバッテリーを開発すると発表済みだが
なお、ポルシェはグラファイトの代わりにシリコンを使用した新型バッテリーを開発するとつい先日発表済み。
ただしこれについてはコストの理由なのか生産数が限られるのか「レーシングカー、ハイパフォーマンスカー、もしくは限定モデルのみに」搭載するとも。
となるとこのバッテリーが(量販モデルである)次期718ケイマン/ボクスターに積まれる可能性は低いと考えられ、やはり次期718ケイマン/ボクスターはガソリンエンジン搭載が濃厚なのかもしれません。
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参照: Top Gear