| やはり電気自動車はまだまだガソリン車に比較して歴史が浅く、ポルシェといえどもすべての問題を予見できなかったようだ |
やはり電気自動車の普及は「急ぎすぎる」?
米国運輸省道路交通安全局(NHTSA=National Highway Traffic Safety Administration)によると、ポルシェ・タイカンの不具合について調査を開始した、との報道。
報告書によると「走行中、警告なしに、パワーを失うことがある」とされ、実際にオーナーから9件のクレーム、2件の現場報告があったと明かされており、場合によっては「電気系統のエラー」というメッセージが表示され、安全な場所へとクルマを停めるようメッセージが(ディスプレイに)表示されるという報告も。
車輌の再起動が不可能な場合も
ただしいずれの場合も共通しているのは「走行できなくなる可能性がある」というメッセージが表示されることはなく、しかしクレームを寄せたうちの6名は「パワーを失ったのちにタイカンを再始動できなかった」と主張しています。
現在のところ調査は予備段階にあるそうですが、今のところ「12ボルトの補助電源システムの充電が切れたことで、電気システム全体が停止した可能性がある」と見ており、12,146台の車輌を調査している、とも。
ただ、ちょっと奇妙なのは、ポルシェが「米国内では6,552台しかタイカンを販売していない」と述べていることで、ポルシェは「12,146台」という数字がどこから導き出されたのか不明であるとも語っており、しかしもちろんNHTSAとは協力体制を保っている模様。
そしてポルシェのスポークスパーソンは、「NHTSAの質問に答え、根本的な問題が確認された場合には速やかに解決したい」、そして「すべてのタイカンは引き続き安全に運転が可能で、この問題に関連して事故は発生していない」と語っており、とにかく早期解決が望まれる案件でもありますね。
電気自動車には予想外のトラブルも
なお、こういったトラブルは電気自動車(EV)にはつきものだとも言ってよく、テスラもたびたび「走行中に停止」等のトラブルが報告されています(ただしこちらは事前に警告メッセージが出るようだ)。
電気自動車はなんだかんだ言ってまだ「新しい」乗り物で、しかしここ10年ほどの間に「これまで100年以上の歴史を持つガソリン車に」取ってかわる存在になろうとしているわけですが、ガソリン車が長い時間をかけてトラブルを克服してきたという歴史を一気にジャンプすることになり、よって「未知のトラブル」はこれからどんどん出てくるのかもしれません。
ちなみにぼくはBMW i3に4年ほど乗りましたが、長距離を走るとほぼ必ずトラブルが(電気系統に)発生し、結果的に「入院」している期間がかなり長かったクルマ。
最新EVではさすがにそういったことはないと思うものの、「ガソリン車に比較するとトラブルは少なくはないだろう」とも考えています。
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