Image:Porsche
| 当時の「ボッシュ」「シェル」といったスポンサーロゴも当時のカラーとフォントにて再現される |
加えて車体の随所にはポルシェ917のシルエットも
さて、ポルシェはパーソナリゼーションプログラムとして「ポルシェ エクスクルーシブ マヌファクトゥア」を展開していますが、そこでも賄えないほどの高度なカスタムを担当するのが完全オーダーメイドの「ソンダーヴァーシュ」。
これまでにも様々なワンオフモデルをリリースしていますが、今回紹介するのは「1969年にはじめて勝利をあげたポルシェ917へのトリビュート」となる911GT3 RSです。
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ポルシェ911GT3 RS トリビュート・トゥ・ジョー・シフェールはこんな仕様を持っている
この911GT3 RSは「トリビュート・トゥ・ジョー・シフェール」と名付けられており、このジョー・シフェールとは(55年前の)1969年8月10日オーストリアリンクで行われた初の国際1,000キロレースで優勝したときのドライバー(チームメイトはクルト・アーレンス)。
これはポルシェ917での初の優勝であったため、ポルシェにとって非常に重要な勝利として記録されているのですが、今回はそのときに走ったポルシェ917のカラーリングを忠実に(GT3 RSのボディに)再現したというわけですね。
残念ながらジョー・シフェールは記念すべき優勝の2年後、BRMをドライブしてのレース中にマシントラブルが原因でクラッシュしてしまい悲劇の事故死を遂げることになるものの、このポルシェ911GT3 RS トリビュート・トゥ・ジョー・シフェールの制作に協力したのはその息子のフィリップ・シフェール。
ボディカラーは(ポルシェ独自のペイント・トゥ・サンプルから選ばれた)ピュア ホワイト、そしてフロントウィングとフロントフェイシアには対照的なバイパーグリーン。
なお、このバイパーグリーンは、リアウィングの中央部分にも用いられ、ドアには当時のカーナンバー「29」が再現されています。※リアウイングのエンドプレートにはポルシェ917のシルエット
ボディサイドの「PORSCHE」文字も917から直接のインスピレーションを得たもので、当時スポンサーを務めた「ボッシュ(リアフェンダー)」「シェル(エンジンフード)」のロゴも車体に付与されていますが、これらはもちろん両者の協力によって再現され、カラーやフォントも現在のものではなく「1969年当時」の仕様が再現されているのだそう。
そのほか、センターロックマグネシウムホイールのナットにはポルシェ917のシルエット、そして・・・。
Bピラー部分のウインドウにはジョー・シフェールの名とサイン入り。
「このトリビュート モデルは2つの意味でインスピレーションを与えています。1つは、その視覚的なデザインが約55年前にジョー・シフェールとクルト・アーレンスがオーストリアリンクで勝利を収めた 917 のデザインに基づいていること。もう1つは、この1台限りのクルマが、ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥア・ソンダーヴァーシュ・プログラムの一環として、私たちが提供する幅広い外装と内装のカスタマイズオプションを示していることです。」
ポルシェ・パーソナリゼーションおよびクラシック担当副社長 アレクサンダー・ファビッヒ
このポルシェ911GT3 RS トリビュート・トゥ・ジョー・シフェールのインテリアはブラックとガーズ レッドのRace-Tex(アルカンターラ同様のシンセティックスウェード)張りで、ヘッドレストにはヘルメットのモチーフが刺繍されています。
ドア シル(キックプレート)にはポルシェ917のシルエットとジョー・シフェールのサインがあしらわれ、(画像にはないものの)キーも車両と同じピュア ホワイト/バイパー グリーンで塗装されるほか、(センター コンソールにも施された)ジョー・シフェールのエンボスサイン付きのキーケースに収められている、とのこと。
なお、興味深いことに、このポルシェは特定の顧客が注文したのではなく、ポルシェ自身が独自に製作したもので、8月にスイス各地のポルシェ センターで展示された後、11月にオートチューリッヒへと展示されるそうですが、そこで購入者が無作為に選ばれることになる、とアナウンスされています。
「父に敬意を表したこのポルシェが作られるのを目の当たりにするのは、非常に興奮する出来事でした。歴史的な詳細に細心の注意を払い、最高品質の職人技をもって、ポルシェ・エクスクルーシブ・ソンダーヴァーシュのメンバーたちは、すでに希少な911GT3 RS を、ジョー・シフェールの精神が吹き込まれた、まったくユニークな一台に作り変えてくれたのです。」
フィリップ・シフェール
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参照:Porsche