| 現在のポルシェは「顧客一人あたりのオプション投入金額」を増大させる方向に動いている |
お金を投じる覚悟さえ決めれば、この上なくいい時代になったと言えよう
さて、ポルシェが自社のパーソナリゼーションプログラム、エクスクルーシブ・マヌファクトゥアにてカスタムしたパナメーラ・ターボS Eハイブリッドを公開。
なお、ポルシェは新型パナメーラ以降に発表されたクルマ、すなわちマカンEV、911(992,2)については極端に「標準で選択できる」ボディカラーの選択肢を削減しており、一方でオプション(ペイント・トゥ・サンプル、ペイント・トゥ・サンプル・プラス)による選択肢を拡大しています。
これはおそらく、顧客一人あたりが1台にかける費用を最大化しようという試みの一つであり、「たとえ販売台数が同じであっても、利益を増加させる」という狙いのもと実行されている方針であるとも思われます。
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実際のところ、ポルシェはフォルクスワーゲンにおける稼ぎ頭というポジションに位置し、そのためフォルクスワーゲングループ全体の利益率を20%に押し上げるための戦略「ロード・トゥ 20」の牽引役を仰せつかっているわけですね。
そしていま現在、ポルシェは非常に多くの台数を販売しており(ぼくがはじめてポルシェを購入したときに比較すると10倍である)、よって多くのポルシェユーザーが他の人のポルシェと(自分のポルシェと)の差別化を求めているのは間違いない事実だと思われ、実際に路上を走る多くのポルシェには高度なカスタムがなされています。
よって、パナメーラ以降のボディカラーの変更については様々な意見があり、しかし現実的には「多くのポルシェオーナーが納得する」内容であるのかもしれません。
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ポルシェが「ラインアップ見直し」「さらなる限定モデル投入」「ワンオフやオーダーメイド強化」を発表!高価格化、高収益化を目指す「Road to 20」計画を推進
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ポルシェ エクスクルーシブ・マヌファクトゥアにてカスタムされたパナメーラ・ターボS Eハイブリッドはこんな仕様を持っている
そこで今回ポルシェが公開したパナメーラ・ターボS Eハイブリッドを見てみると、まずボディカラーはヨッティングブルーメタリック。
非常に上品な色合いを持っており、しかしこれはペイント・トゥ・サンプル(PTS)扱いなので1,451,000円のコストが掛かります(このシステムを知らない人にそれが伝わらないのがちょっと残念ではある)。
そのほかカーボンファイバー製のエアロキット、ゴールド仕上げのホイール(これだけでかなり雰囲気が変わり、特別感が向上する)といった選択も。※ボディサイドの「Turbo S」文字もゴールド
インテリアだとブラックをベースにブルーのステッチ、そしてゴールドのアクセント。
エクステリアと完全にマッチした仕様を持っており、しかしエクステリア同様に「お金をかけたことが(見た目がシックなので)わかりにくく」しかし分かる人には分かるという玄人好みの仕様だと思います。
ドアシルにはカスタマイズされた「Be Bold(大胆であれ)」の文字、そしてキー側面はボディカラー同色、さらには専用のキーポーチも製作されています。
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参照:Porsche