参照:Porsche
| ポルシェは「増えすぎた」911ラインアップにつき、それぞれのキャラクターを明確にすることでその棲み分けを図る |
992.2世代ではいっそうの「差別化」が明確に
さて、つい先日は「2025年に発表する911のラインアップ」についてポルシェよりコメントがなされていますが、今回はイキナリ「911カレラT」「911カレラT カブリオレ」が発表に。
新型911カレラTもまた先代同様に「軽量シンプル」を主軸とする911カレラの魅力的な選択肢となっていますが、最大のトピックは「マニュアル・トランスミッションのみで提供されること」。
ポルシェはすでに発表済みの992.2世代の911カレラにおいて「PDKのみ」の提供にとどめており(一方で新型911カレラSではMTが復活するようだ)、よってマニュアル・トランスミッションをひとつの資産として「サブブランド的」な扱いとしたいのかもしれません(加えて、911ラインアップの間でのキャラクターの違いを明確にしたい)。
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新型ポルシェ911カレラTはこんなクルマ
そこでこの新型911カレラTを見てみると、外観ではすでに発表済みの911カレラ、911カレラGTS同様に「灯火類が全て格納されらヘッドライト」を持ち、そのためフロントバンパーが「すっきり」した表情に。
そこへ今や911カレラTのトレードマークにもなったバナジウムグレーのペイントがドアミラー、ホイール、ドアデカール、リアバッジにも用いられ、ブラック仕上げのステンレススチール製スポーツエキゾーストテールパイプを備えます。
搭載されるエンジンは3リッター・フラットシックス、出力は394馬力/450Nm、車体重量は1,478kg(911カレラよりも40kg軽い)、0-100km/h加速は4.5秒、最高速は295km/h、価格は1865万円。
インテリアだとスポーツテックス(レザーよりも軽い)とチェックを使用したシート(ヘッドレストには911の刺繍入り)、ジェンティアンブルーのアクセントが目に入るところで、18ウェイのシートや固定式カーボンファイバーバケットシートという選択肢も存在します(しかし新しい911GT3に採用されるフォールディングバケットシートは選べない)。
ちなみに911カレラTは標準で「2シーター」という構成です。
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新型ポルシェ911カレラTカブリオレはこんなクルマ
そしてこちらはオープン版の911カレラTカブリオレ。
価格は2114万円に設定されており、0-100km/h加速は0.2秒プラスの4.7秒、最高速は3km/hマイナスの293km/h。
基本的に911カレラTクーペと同様の装備を持ちますが、こちらは「4人乗り」となっています。
往年のポルシェのレーシングカーを連想させるウッド製シフトノブはひとつのトピックであり、これが欲しいがために911カレラTを選ぶ人もいるかもしれません。
リアサイドウインドウにはマニュアル・トランスミッションのシフトパターンをグラフィック化したステッカー。
このほか同様のグラフィックはダッシュボードやパドルライトにも用いられており、やはりポルシェが「いかにマニュアル・トランスミッションを特別視しているか」がわかろうというものですね。
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