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シャオミが「SU7 ウルトラ」を発表、ニュルを7分以下で走り「最速の4ドアになった」。その価格1750万円、1548馬力、0-100km/h加速1.98秒、最高速350km/hというハイパーカーの領域に

シャオミが「SU7 ウルトラ」を発表、ニュルを7分以下で走り「最速の4ドアになった」。その価格1750万円、1548馬力、0-100km/h加速1.98秒、最高速350km/hというハイパーカーの領域に

Image:Xiaomi

| おまけにシャオミSU7 ウルトラの価格はポルシェ・タイカン ターボGTの半額以下である |

さらに中国人の愛国心と相まって、もはや中国内では「ポルシェを買う理由」を見出すことは難しいだろう

さて、シャオミがついに(先日予告していた)SU7のハードコアバージョン”SU7 ウルトラ”を発売し、価格と同時にニュルブルクリンクをなんと6:46.874で走って「4ドア車で世界最速になった」と発表することに。※納車開始は2025年3月から

そして驚きはこれだけでは収まらず、出力は1,548馬力、0-100km/h加速1.98秒、価格814,900元(現在の為替レートにて約1750万円)という数値も発表され、これらを見る限りでは「世界で最もコストパフォーマンスの高い高性能車」であることは間違いなさそうです。

なお、これだけのお買い得感があるということもあり、発表からわずか10分後に3,680件の注文があったことも報じられ、今後も何かと話題を振りまくことは間違いないのかもしれません(このSU7ウルトラは年間4,000台の販売が計画されている)。

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シャオミ SU7ウルトラはこんなクルマ

そこでこのシャオミSU7 ウルトラをもう少し詳しく見てみると、ボディサイズは5,115ミリ、全幅1,970ミリ、全高1,465ミリ、ホイールベース3,000ミリという大きなクルマで、アクティブリアディフューザーと1,560ミリ幅のリアウイングを装備することで最大265kgの7ダウンフォースを発生させます。

0-200km/hまでの加速は5.86秒、0-400m(ゼロヨン)加速は923秒、最高速度は350km/hというスペックを誇り、0-200km/h加速こそ僅かに劣るものの、0-100km/h加速や出力はフェラーリの最新ハイパーカー「F80」を上回り、最高速は両者ともに350km/h。

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CATL製のQilin 2.0バッテリーを搭載し93.7kWhの容量と最大放電電力1,330kWを実現していると説明されていますが、このバッテリーは20%で800kW以上を出力し、デュアルサーフェス冷却システムとCTB(セル・トゥ・ボディ)構造を採用していること、5.2CのDC充電をサポートしていること、充電出力は約490 kWで10%から80%までの充電にわずか11分しかかからないことについても触れられています。

SU7ウルトラに積まれるバッテリーパックは2基の”V8モーターと1基のV6モーター”をトルクベクタリングをもって駆動し(V8とV6と名がつくものの、これらはエレクトリックモーターである)、合計出力は1,138 kW(1,548馬力、最大トルクは1,770Nm。

そのほか機能面だと「スポーツカー史上最大サイズのカーボンセラミックブレーキディスク」を装備し、これは430mm x 40mmサイズのフロントブレーキディスクローター、410mm x 32mmサイズのリアローターにて構成され、これらローターの最大温度は1300°Cを超える、と説明されています(フロントには曙ブレーキ製の6ピストンキャリパー、リアには4ピストンキャリパーが装備され、100km/hからの制動距離はわずか30.8メートル)。

インテリアだとスポーティなシート、イエローのシートベルト、アルカンターラ製のステアリングホイールを画像にて確認できますが、おそらくは様々な選択肢があるものと思われ、シート表皮やドアインナーパネルなどにはアルカンターラ、そしてドアステップやセンターコンソールにはカーボンファイバー製パーツが使用されています。

シャオミSU7 ウルトラの「市販」モデルはニュルブルクリンク最速ではない?

なお、シャオミは今回「4ドア車でニュルブルクリンク最速」だと謳っていますが、この記録達成に用いられたのはプロトタイプであって市販車ではないことには注意を要し、というのもプロトタイプのボディは「フルカーボン」にて構成され市販(量産)モデルに比較すると軽い(1,900kg)車体を持っているから。

その他の差異については不明ではあるものの、市販バージョンでは今回の6分46秒874というタイムを達成できないことが明らかです。※ただし、このタイムを正当化するため、限定生産ながらもカーボンボディを持つ市販版SU7 ウルトラを投入するかもしれない

参考までに、このシャオミSU7を除くと「ニュル最速の4ドア」はポルシェ・タイカン ターボGTが記録した7分07秒55なので、今回のシャオミSU7 ウルトラはこれを20秒も短縮したということになり、いかに軽量ボディを備えるとしても「称賛に値する」レベルであることがわかります。

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そしてもう一つ参考までに、シャオミCEO、雷軍(Lei Jun)はポルシェ・タイカン ターボGTの価格がSU7ウルトラよりもずっと高価な(倍以上の)199,800元であること、にもかかわらず出力が劣ることを指摘しており、こういったキャンペーンによって、中国の消費者が(中国の偉大な指導者によって)洗脳され、日米欧の自動車に対する興味を失ってゆくのかもしれません。

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