
| ポルシェには「複数方向の」フラッグシップが存在する |
そしてそれらフラッグシップの頂点に君臨するのが「GT2 RS」である
さて、ポルシェはまもなく新型911ターボそしてターボSを発表する予定はありますが、この911ターボSに積まれるエンジンは「新型911GT2 RS」にも搭載されるものと見られます。
なお、ポルシェのロードカーには様々なモデルが存在し、フラッグシップとして存在するのが「911ターボ」そして「911GT3系」。
しかしこれらとは別に、「GT2」という系統、さらにはGT1もかつては存在しており、今回は「GT3 RS」そして「GT2 RS」について掘り下げてみたいと思います。
Image:Porsche
GTモデルの系譜とライバル関係
ポルシェの「GT」シリーズは、耐久レース由来の血統を持ち、過去26年間にわたり911の軽量・サーキット志向モデルに与えられてきた称号です。
中でも最もハードコアな存在がGT3 RS、そして最もパワフルなのがGT2 RSですが、GT3 RSは「GT3」をベースとしてさらにハードコア化したクルマであり、そしてそもそもGT3はモータースポーツに直結する「サーキット走行がメインのクルマ」。
一方のGT2 RSは「GT」の名を持つものの、どちらかというと911ターボを「後輪駆動化」したという性質を持つもので、というのもその心臓たるエンジンに「(GT3系では自然吸気であるのに対し)ターボチャージャーが追加されているから」。
一方でその車体はGT3 RSとの共有部分も多く、いわば「GT3 RSと911ターボSとのハイブリッド」ともいうべき存在が911GT2 RSなのかもしれません。
Image:Porsche
外観比較:空力か、迫力か
GT2 RS:パワーを受け止めるための武装
GT2 RSは常に“最もワイルドな911”として位置づけられてきましたが、991型では大きなリアウイング、NACAダクト、大型のフロントインテークを備え、700馬力を後輪に叩き込むための冷却・安定性を重視した設計となっています。
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GT3 RS:空力の鬼才
一方、992型GT3 RSは自然吸気4.0ℓフラット6を搭載し、出力は518馬力にとどまります。
しかし、その不足を補うのがF1由来の空力システムで、ルーフより高い“スワンネック”リアウイングにDRS機構、フロントとサイドのブレード、ラジエターを前方配置するトランク設計など、911史上最大級のダウンフォースを生み出しています。
Image:Porsche
内装比較:シンプルか、テクノロジーか
- GT2 RS(991):レザー内装やタッチスクリーンも選択可能ながら、クラブスポーツパッケージを装備すれば6点式ハーネスやロールケージなど完全なレーシング仕様に。
Image:Porsche
- GT3 RS(992):ステアリングホイールに複数の調整機能を集約。サスペンションの減衰、デフの制御、DRS操作などを走行中に設定可能。モータースポーツ直結のインターフェースといえます。
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パフォーマンス比較:馬力 vs ダウンフォース
- GT2 RS(991):
- 3.8ℓツインターボフラット6
- 700馬力
- 0-100km/h:2.7秒
- 最高速:340km/h
- ダウンフォース:最大450kg
Image:Porsche
- GT3 RS(992):
- 4.0ℓ自然吸気フラット6
- 518馬力
- 0-100km/h:3.0秒
- 最高速:296km/h
- ダウンフォース:285km/h時に860kg
Image:Porsche
ニュルブルクリンクでは、GT3 RSがGT2 RSの記録を約3秒短縮し、GT2 RS(マンタイ仕様)はさらに速かったものの、市販状態ではGT3 RSが一歩リードしている状態ですが、これは「991対992」での話なので、「992世代の」GT2 RSでは確実に992型GT3 RSのタイムを短縮することとなりそうですね。
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結論:次期GT2 RSが挑むもの
両者とも「サーキット直結の911」であるものの、上述の通り、そのキャラクターは大きく異なります。
- GT3 RS=空力と操作性で攻める“モータースポーツ体験”
- GT2 RS=圧倒的な馬力で魅せる“スーパーカーキラー”
次期GT2 RSが真の“究極の911”となるためには、GT3 RSの先進空力技術を取り込みつつ、さらに強烈なパワーとハイブリッド化による次世代性能を両立させる必要があると解釈できそうですが、近年のポルシェではこれまで以上に「GT3とターボ」との性質が接近しており、よって新型911GT2 RSにおいても、「よりGT3色が濃くなる」のかもしれません。
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