| どんな環境でもやはり超高級品は強い |
フェラーリが2020年第一四半期の業績を発表。
これによると販売台数は2,378台(昨年同期比+4.9%)、利益は9億3200万ユーロ(昨年比-1%)、EBITDAは3億1700万ユーロ(税引き前利益に特別損益、支払利息、減価償却費を加えたもの。前年比2%)、EBITは2億2000万ユーロ(税引前当期純利益に支払利息を加算し、受取利息を差し引いたもの。前年比5%)、純利益は1億6600万ユーロ(前年比-8%)。
コロナウイルスの影響下でもフェラーリは継続成長
なお、ここで驚かされるのは、コロナウイルスの影響下でも販売台数が+4.9%を記録していること。
フェラーリの場合は「100%受注生産」なので、今まで受注した分を生産して出荷しているため「在庫車を販売する」他の自動車メーカーに比較するとコロナウイルスの影響は受けにくいものの(第一四半期に販売したものはコロナ前の受注)、3月14日以降は生産がストップしており、その分は本来「マイナス」。
しかしそれがマイナスにならずトータルでプラスになったということは、それだけ「コロナ前の出荷が多かった」「コロナによるキャンセルがなかった」ということになりますね。
-
コロナショックでフェラーリ相場は下がるのか?販売店「キャンセルは一切ない。これしきではオーナーのフェラーリ愛は揺るがず、懐も影響を受けない」
| やはりスーパーカーオーナーは頼もしいな | さて、新型コロナウイルスの影響にて懸念されるのがスーパーカー市場の崩落。2008年のリーマンショック発生の際には大きくスーパーカー市場に影響があり、ラン ...
続きを見る
いずれにせよ、35〜80%ほどの販売台数減少が報じられている量産車メーカーに比較すると驚異的な数字であることは間違いなく、いかなる状況においても高級品市場は「安定している」ということになりそう。
ただ、今後は「外出規制期間」に取れなかった受注の影響が出てくることも考えられるものの、もともとフェラーリは「供給を制限」していて、その制限をちょっと緩めれば予定通りの台数を出荷できるものと思われます。
ちなみにランボルギーニも「第一四半期は好調であった」とコメントしており、いかなる状況下でも「売れるものは売れる」ようですね。
加えてフェラーリ、ランボルギーニとも5月4日から生産を再開しており、ここから今までの「遅れ」を挽回することになると思われます。
株価はこれに反応
なお、フェラーリはニューヨーク証券取引市場に上場していますが、今回の発表を受けて株価は上昇。
純利益が減ってはいるものの「予想したよりも減少幅が小さい」ということ、そして販売台数が増加されたことが好感されたものと思われます。
具体的には前日の終値148.99ドルから158.53ドルで引ける形っとなっていて、前日比9.54ドルという数字。
多くのアナリストが「まだまだ上昇する」とも分析しているようで、180ドルを超えるという見方もあるようですね。
-
米経済誌「フェラーリのブランド力はコロナウイルスを跳ねのける。困難な状況下でも21%の上昇を見せた」
| ただしコロナウイルス前に比較すると7%下落、しかしフォードは43%も下落 | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49785923753/in/ ...
続きを見る
VA:Ferrari