| フェラーリは同じ世代のラインアップにおいて、これだけモデル間において差別化を行うようになったということに驚かされる |
そして、それを実現するためのデザイン的な懐の深さ、引き出しの多さにも驚かされる
オートカヴァリーノさんにて「ブラックの」フェラーリ・ローマを見てきたので、ここで紹介してみたいと思います。
なお、ぼくはブラックのローマをはじめて見たのですが、淡色系だと見えてこなかったデティールが浮かび上がってきたりしてなかなかに興味深く拝見しています。
光の反射とともにその抑揚がくっきりと浮かび上がるようで、とくにこのフロントのパワーバルジとフロントフェンダーの盛り上がりはローマの美しさ、そして力強さを表しているようでもありますね。
ローマのエクステリアは力強さと繊細さが同居している
そしてローマはほかのフェラーリ各モデルとは異なるデザインを数多く持ち、この格子状グリルはその最たる例かも。
これは1950−1960年代のフェラーリへのオマージュだとも考えられますが、もともとローマそのものが「1950-1960年代の優雅な時代のローマ」というテーマをもってデザインされています。
ヘッドライトは他の最新フェラーリ同様の「横長」ではあるものの、ディティールはやはりローマ特有。
フラッシュマウントのドアハンドルはSF90ストラダーレ / SF90スパイダー、296GTB / 296GTSと同じですが・・・。
ドアミラーはローマ専用であり、かつドアスキンマウントではなくピラーの付け根に取り付けられています。
ボディ表面は非常になめらかで、ダクト類やフロートしたパーツが全く存在せず、流れるようなラインで(それが分断されることなく)構成され、これもミドシップフェラーリとは全く異なっていて、このローマはある意味でピニンファリーナ的なデザインを持っていると捉えることができるかもしれません。
リアフェンダーはこんな感じで丸く盛り上がっており、これは296GTBにも通じるところですが、よく見るとフロントフェンダーともども、シャープなプレスラインが入ります(このプレスラインもローマ特有だと思う)。
現在フェラーリはモデルラインアップを拡大している途中ではあるものの、モデルごとに大きくデザインを分けており、ある意味では共通性が低くなっているので「モデルごとに固有のファンが存在し」モデル間にて食い合いが非常に小さくなっているものと思われます。
実際のところ、ローマのようにエレガントでシックな(ボディ表面に大きなダクトが存在せず、連続したラインで構成される)デザインを持つクルマを送り出す反面、F8系や296系のように(ダクトが多く、かつダウンフォースを視覚的に感じることができるような)アグレッシブなディティールを持つスーパースポーツもラインアップしており、そのデザインの懐の深さには驚かされるばかりですね。※ピニンファリーナ時代は、現在との戦略の差異もあるが、モデルラインアップ間で高いデザイン上の共通性が与えられていた
テールランプはフラッシュマウントされており、ヘッドライトともどもダークな色合いを持っているため、ブラックのボディカラーとのマッチングが非常に良いように思います。
テールランプはマットブラック仕上げ、そしてインナーはジェット戦闘機風のアフターバーナー風。
インテリアだと、ステアリングホイールやメーター、ギアセレクターは他モデルと共通ではありますが、センターコンソールに独立したインフォテイメントディスプレイがあるのは他モデルとの大きな相違です。
上下で内装色が分かれるデュオトーン(オプション)を採用しており、シートにはエクステリアと対象的な明るいカラーが用いられていますね。
このフェラーリ・ローマを見せていただいたのはオートカヴァリーノさんのブティックショールームにて。
いつもお世話になり、ありがとうございます(画像はFacebookのアルバム、「フェラーリ・ローマ」にて保存中)。
オートカヴァリーノ
兵庫県神戸市東灘区向洋町東3-6-5(六甲アイランド)
兵庫県神戸市中央区新港町11-1(ブティックショールーム)
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フェラーリ・ローマを見てきた際の動画はこちら
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