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フェラーリの新規顧客のうち、なんと「40%が40歳以下」。おそらく今は「過去のフェラーリしか受け入れられない人々」と「新しいフェラーリを支持する人々」が」入れ替わる過渡期である

フェラーリ

| 多くの自動車メーカーが意図的な商品戦略によって「顧客の入れ替え」を図っている |

そうやって「そのメーカーが意図する」顧客のみが残るよう「ふるい」にかけるわけではあるが

さて、フェラーリCEO、ベネデット・ヴィーニャ氏によると、「フェラーリの新規顧客の40%が40歳未満」。

この数字は、わずか18ヶ月前に発表された「30%」から大幅に増加しており、フェラーリにとっては大きな変化を示しています。

そしてもちろん、この変化は「偶然」ではなく、フェラーリの意図したものであり、フェラーリが新しい時代に突入しつつある証拠だと捉えることもでき、ベネデット・ヴィーニャ氏は「この急成長の背景にはフェラーリのチーム全体の努力がある」とも述べ、大きな成果であると認識しているようですね。※実際のところ、若年層オーナーのみを集めた公式ツーリングも企画されている

フェラーリは簡単には手に入らない

なお、フェラーリは依然として生産を厳しく管理しており、納車までに2年以上の待機時間が続く状態が続いていますが(ぼくは3年待った)、この長い納車待ち期間について、ベネデット・ヴィーニャCEOは「たとえ顧客の要望があっても変えるつもりはない」と強調。

これは「フェラーリは大量生産を行わない」「希少性を維持する」という基本思想に基づくもので、バリエーションを増やして「1モデルあたりの生産台数を制限することにより」その資産価値を高めることを意図しています。

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フェラーリは10月9日に「初の」ピュアエレクトリックカーを発表する予定ではありますが、このクルマは純粋主義者の批判を浴びることは間違いなく、しかしフェラーリがこのクルマで成し遂げたいのは「過去にしがみつく高齢者ではなく、新しいものを柔軟に受け止めることができる若年層の獲得」。

これはロールス・ロイスが同社初めてのEVであるスペクターのボディ形状にクーペを選んだ理由につき、「クーペのほうが若い人に受けるから」と説明したことにもよく似ているのかもしれません。

つまりロールス・ロイスは、あえて「古い(年寄りという意味ではなく、時代の進化についてくることができない)客層を切り捨てる」ためにクーペを選んだのだと考えられますが、これはたとえばBMWが「ジャンボキドニー」を採用したり、コルベットがミドシップに移行したうえ、ベビーブーマーに好まれた「メッキホイール」を廃止したことにも通じるのだとも考えています。※あるいは、奇抜なプロモーションとデザインによって、旧来の顧客の85%を失うことを想定したジャガーも同じである

BMW
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ロールスロイス・ファントム
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つまりフェラーリは新型EVによって顧客を「ふるい」にかけようとしており、そしてその「ふるい」はSF90ストラダーレ / SF90スパイダー、296GTB / 296GTSからすでに始まっていた可能性が高く、ここで「新しいフェラーリを支持しない客層」と「新しい時代のフェラーリを指示する顧客」との分類が始まったのだとも考えられます。

そしてその「ふるい」はF80によってさらに先鋭化がなされたのかもしれず、おそらく「電動化されたフェラーリを購入する顧客は、フェラーリにとって好ましい人物」であると認識されている可能性が大きいんじゃないかとも考えているわけですね。

もちろんフェラーリは「これまでのフェラーリ」を支えてくれた顧客も重要視しており、だからこそ「イコーナ」のような超限定シリーズが存在し、「ガソリンエンジンのみを積むモデル」を継続させる意向を示しているわけですが、その一方で、ベネデット・ビーニャCEOは「新たな顧客層の中には、電動車でなければ購入しないという人々もいる」と述べ、フェラーリがこれから迎える変革に期待を寄せています。

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参照:CARSCOOPS

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