| 内外装を見る限り「工場から出荷されたばかり」のようにも見える |
ランボルギーニの正規ディーラー、ランボルギーニ・モントリオールにて、なんと「新車の」カウンタック25thアニバーサリーが販売中。
走行距離は135kmを刻むものの、これは「デリバリーマイレージ」と考えてよく、事実上の未使用車ということになります。
なお、過去に登録されたことがあるかどうかの記載はなく、詳細は「ASK」という状況です(価格は799,900カナダドル、邦貨換算にて約6100万円)。
フロントには法規に適合させるためのバンパーが装着され、前後フェンダーにもマーカーが取り付けられていることから「USスペック」だと判断できますが、そのレアさを考えると”かなり安い”ようにも思えますね。
ランボルギーニ・カウンタック25thアニバーサリーはこんなクルマ
カウンタック25thアニバーサリーは1988年に「ランボルギーニ創立25周年記念」として発売されたクルマ。
ベースはカウンタック5000QVとなり、前後バンパー、フロントエアインテーク、前後フェンダー、Cピラー上のエアインテーク等に変更が加えられ、ランボルギーニにとって「初めてカーボンコンポジット素材を採用した」市販車となっています。
なお、このカウンタック25thアニバーサリーのスタイリングを手掛けたのはオラチオ・パガーニ氏で、同氏は当時からカーボンファイバーに対して可能性を感じていたようですね(後にランボルギーニを退職してパガーニ・アウトモビリを設立)。
ただ、当時オラチオ・パガーニ氏は車体構造そのものをカーボンファイバーにて製造したいと考え、それをランボルギーニに提案するも却下され、「じゃあ自分で」ということで退職を決意したと言われます(当時のスーパーカーはスペースフレームを使用することが多かった)。
そのため、もちろんパガーニはカーボン製モノコックシャシーを採用していますが、ランボルギーニがカーボン製シャシーを採用したのは2011年のアヴェンタドールまで待たねばなりません。
カウンタック25thアニバーサリーのボディサイズは全長4,200ミリ、全幅2,000ミリ、全高1,070ミリ、車体重量は1,680kg。
エンジンは500QVと同じく5.2リッターV12を搭載し、出力は455馬力を誇ります。
カウンタックはこの25thアニバーサリーをもってそのモデルライフに幕を引くことになりますが、その生産台数はカウンタック中もっとも多い657台にものぼり、大変な人気を持っていたということもわかりますね。
なお、カウンタック25thアニバーサリーは標準だとリアウイング「非装着」となるものの、この個体にはリアウイングが取り付けられるなど、通常とは異なる部分も見られます。
このカウンタック25thアニバーサリーの内装は「まさに新車」
インテリアカラーはブラックにアイボリー。
ほぼ使用した形跡も見られず、まさに新車といったコンディションです。
サイドシルやバルクヘッド等にもアイボリーが採用されており、しかしこれは現代のランボルギーニでは「選べない」コンビネーションですね(これらの部分についてはブラックしか選べない)。
トランスミッションは5速マニュアルで、しかしシフトノブはアルミ製の球形ではなく、レザー巻きのガングリップ。
ダッシュボードやステアリングホイールのレザーにもひび割れなどが見られず、保管には相当な注意が払われていたであろうこともわかりますね。