| 欧州の自動車メーカーはいまだかつて無いほどの構造改革を迫られているようだ |
さて、ランボルギーニは毎年「ホワイト企業」としてイタリア政府から表彰を受けていますが、その背景には数々の取り組みがあるようです。
特に重要視しているのは「従業員の重要性」であり、従業員が働きやすい環境、力を発揮しやすい環境づくりに注力している模様。
そしてここで大切なのは「多様性」だとされ、多岐にわたる従業員の年齢や家庭環境、性別について理解し、受け入れることにはじまっている、とのこと。
ランボルギーニでは女性を重用
まずランボルギーニでは女性を重用しており、これは数年前に「初の女性役員」が登場したことでもわかるとおり。
さらには社外的にも「FAM」なる活動を推進しており、各方面で活躍する女性にスポットを当てたイベントを実施しています。
そして今回紹介されているのが、アヴェンタドールの製造を管理するエリカ・プチェッティさん。
彼女は「製造業で女性の部長になることは、特に男性中心のチームでは容易ではありません。信頼され、権威を持つためには、より多くの努力が必要です。女性だからといって、特定の技術的側面を理解するのに適していないと思われる傾向もあります。私はもともと挑戦することが好きなのです。ランボルギーニのような会社が生産現場の女性に投資することを決めたのは喜ばしいことです。例えば、私のオフィスでは、女性2人と男性2人の部門長がいます。さらに、アヴェンタドール・ラインで初めての女性部門長であるにもかかわらず、私をサポートし、個人的にも職業的にも成長させてくれるチームに出会えたことは、私にとって非常に幸運なことだと思います」ともコメントしていますが、ランボルギーニは2018年以降、同じ資格と職務を持つ女性従業員と男性従業員の間での同一賃金も保証しており、今後は彼女と同じように現場にて活躍する女性がどんどん増えることになりそうですね。
ランボルギーニでは子育ても支援
加えてランボルギーニでは子育ての支援にも力を入れており、出産後5ヶ月間にわたり「給与が100%保証される」出産休暇、その後は任意にて給与が30%支給される休暇も設定されている、とのこと。
そして面白いのは「ママコーチング」「パパコーチング」というプロジェクトで、これははじめて母親や父親になる人を対象に、どうやって子育てと仕事を両立してゆくのか、どうやって子供と接するかについて学ぶ機会を設けるというもの。
これはボランティアにて構成・推進されるものの、就業時間中にセッションを受けることが可能だとされています。
ランボルギーニではそれぞれの世代が活躍できる環境を
加えてランボルギーニでは、従業員の世代間ギャップをなくすことを目的に「若手従業員と上級プロフェッショナルの間で横断的な知識の伝達を促進することを目的としたリバース・メンタリング・プロジェクト」を取り入れており、”伝統的な経験とスキル”、”デジタル革新とエネルギー”とを相互に作用させることを目指している、とのこと。
さらにランボルギーニでは「4大陸から35の国籍を持つ社員」が働いているといい、こういったバックグラウンドもまた、「多様性」を受け入れるベースとなっているのかもしれませんね。
参考までに、ぼくが2017年にランボルギーニの本社工場を訪問した際、「男子禁制」なる縫製ラインが存在しましたが(内装を縫い合わせている)、今だと男性もそのラインで働いているんだろうな、と考えたりします。
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ランボルギーニ本社工場を訪問してきた。プロトタイプが走っていたりオープンな件
| 機会があればまた訪問したいと思う | イタリアはボローニャにある、ランボルギーニの工場を訪問。工場訪問は(日本の)ランボルギーニのホームページから予約でき、予め休館日が掲示されているほか、空き時間 ...
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参照:Lamborghini