| コーナリング時には「最大1.9G」を記録 |
パガーニが、「パガーニ史上、もっとも高価な」”ウアイラ・ロードスターBC”を公開。
その価格は邦貨換算にて約3億8000万円というプライスタグ掲げられ、「ワンオフ」ではないクルマとしては「自動車業界中」でも相当に高価な部類です。
ウアイラ・ロードスターBCに採用されるエンジンはAMGから供給を受けた6リッターV12ツインターボで、出力は800馬力。
これはクーペ版のウアイラBCに比較しても11馬力高い出力となり、その価格を正当化する要素の一つ。
ウアイラBCロードスターは「クーペ」よりもスパルタン
トランスミッションはXtrac製のシーケンシャル7速(軽量シングルクラッチ)で、このトランスミッションは一般的なデュアルクラッチに比較して35%軽量、とのこと。
このほかにもウアイラ・ロードスターBCには「軽量化要素」が多く盛り込まれていますが、その甲斐あって車体重量は1,217kgに収まっています。※ウアイラBCクーペは1,320kg
なお、公開された画像はなんとなく「戦闘機っぽい」カラーリングを持っていますね。
ウアイラ・ロードスターBCは、オープンモデルにも関わらず「クーペよりもスパルタン」ということになりますが、パガーニいわく、コーナリング時における横方向のGは「最大1.9」。
つまりはそれだけのグリップを(メカニカルグリップ、ダウンフォースにて)発揮するということを意味し、市販車でもっとも高いレベルのGを誇るとされるブガッティ・シロンでの「1.5G」ということを考えると、ウアイラ・ロードスターBCの数値はもはや以上と言えるレベルかも知れません。
なお、ホンダによると「一般的なクルマは0.5G、NSX(初代)で1G、F1マシンで4.5G」だとしており、これら数字が表すとおり、「1Gを超えるのはスーパーカーくらい」。※C7世代のコルベットZ51で1.03G
タイヤはもちろんこのウアイラ・ロードスターBC専用に開発されたもので、特別仕様のコンパウンドを持つピレリPゼロ・トロフェオR。
現在のところ詳細は公開されておらず、わかっているのは価格や「40台限定」ということ、上記の情報くらい。
一般向け公開は8月のモンタレー・カーウィーク中だとされるので、その際には様々な情報が発表されることになりそうですね。
ウアイラ・ロードスターBCのインテリアは「クラシカル」
画像を見るに、ウアイラ・ロードスターBCのインテリアからはクラシカルな印象も。
ヴィンテージっぽいブラウンレザーを使用したシート、上品な(センターコンソール他に採用される)プルタブがそう感じさせるのかもしれませんね。
加えて、通常のウアイラだと「アルミニウム」にて仕上げられるパーツにもカーボンファイバーが使用され、細部に至るまで軽量化を追求しているということもわかりますね。
なお、シフトレバーはおそらくパガーニ初の「ウッド」。
これも昔のポルシェのレーシングカー同様、軽量性を追求したものかもしれませんね。
パガーニ・ウアイラBCはこんなクルマ
「ウアイラBC(クーペ)」は、パガーニが2016年に20台限定にて発表したウアイラのハードコアモデル。
イタリアから無一文でアメリカに渡って成功を収め、パガーニの「最初の顧客」となったBenny Caiola氏のイニシャルを取った、特別な意味を持つ限定シリーズです。
2016年に発表されたウアイラBCについては、スタンダードのウアイラに比べて60馬力のパワーアップを果たし、出力は789馬力に向上していることが最大の特徴。
トラスミッションはXtrac製の新型7速オートMTへと変更され、シフトチェンジに要する時間は従来の150ミリセカンドから75ミリセカンドと半分に。
一般的なツインクラッチに比べても40%速い速度での変速が可能です。
加えて132キロの軽量化に成功し、V12エンジン搭載車としては異例に軽い1350キロを達成。
もともとウアイラはカーボンパーツを多用しており軽量に作られていますが、そこからさらに132キロも削ったということになりますね。
この軽量化に貢献したのは「エキゾーストシステム」が大きく、これはチタン製で重量わずか2.9キロ(ノーマルより7.1キロ軽い)。
新型のブレンボ製ブレーキシステム(6%軽い)、ホイールの-9キロも貢献し、これらに加えて細かい軽量化を積み上げ、あわせて132キロを削ったということになります。
VIA:PAGANI