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| 新世代プラットフォームはプレリュードから着想を得た要素を取り入れる |
新世代プラットフォームは大幅な軽量化と剛性の向上を実現
ホンダはが次期CR-Vやシビック、アコードなどのハイブリッドモデルに採用される新世代プラットフォーム(ミッド、0シリーズの2種)を発表。
軽量かつ高剛性な構造を採用し、「より楽しく、より効率的に走る」ことを目指した新設計を持ちますが、これら同社のスポーツクーペ「プレリュード」から着想を得た要素を取り入れていることにも触れられています。
■軽量化と高剛性化で走りを進化
この新アーキテクチャは、車体剛性の大幅な向上を中心に設計されており、現行モデルに比べ約90kgの軽量化を実現。
これにより、燃費性能とハンドリング性能の両立を図っているといいますが、ホンダはこの改良によって「次世代モデルはよりドライバーが操る楽しさを感じられる」と強調しています。
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また、この構造は将来のEVにも応用される予定で、ホンダの電動化戦略全体における重要な基盤となる見込みであることにも言及され、ホンダ躍進の原動力となる可能性を秘めています。
■ロボティクス技術を応用した「モーション・マネジメント・システム」
新型プラットフォームでは、ホンダが培ってきたロボット技術を応用した「モーション・マネジメント・システム」を採用。
これにより車両の安定性とステアリング応答性が向上するとされ、さらには「アジャイル・ハンドリング・アシスト」も改良されてピッチ制御機能を新たに追加。
路面状況に応じて車体の挙動をより安定させる、と説明されています。
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■部品共通化による開発効率の向上
今回の新設計はモジュラープラットフォームとしても開発されており、複数モデル間で60%以上の部品共通化を実現。
これにより開発・生産コストの削減と、製品投入スピードの向上が期待されていますが、消費者にとっては「運転する楽しみ」、ホンダにとっては「販売機会の増加、収益性の向上」といったメリットがあることがわかります。
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■次期シビック・ハイブリッドの開発車両も登場
ホンダは新プラットフォームのテスト車両として、カモフラージュ仕様のシビック・ミュール(試作車)を公開。
現行シビックのボディを使用しつつ、フロントエンドやバンパー形状が大きく変更され、オーバーハングも延長されていますが、これは最終デザインではなく、新アーキテクチャの評価を目的としたものなのだそう。
フロント・リアフェンダーの拡張からはトレッドの拡大が示唆され、空力性能を確認するための追加パーツも確認でき、運動性能が格段に向上しているであろうことが推測されます。
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■「プレリュード」由来のS+シフトで“走る楽しさ”を再現
次期ハイブリッドモデルには、2.0リッターエンジン+モーターによる新型ハイブリッドシステムが搭載される予定。※「大型ハイブリッドモデル」としてシステム概要が公開されている
このシステムには、ホンダがプレリュードで採用した「S+シフト」を発展的に取り入れており、このS+シフトは擬似的なシフトチェンジをサウンドとトルク制御で再現する技術ですが、実際にトランスミッションを持たないハイブリッド車でも「リズムのあるドライビングフィール」を味わうことができるというわけですね。
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■EVモデル「Super-One」にも同様の仕組みを採用
この擬似ギアシフト技術は、EVシティカー「Honda Super-One」にも導入される予定であり、このSuper-Oneはジャパンモビリティショーで披露された都市型EVで、7速相当のシフトフィールを再現する「アクティブサウンドコントロール」や「ブーストモード」を備えています。
同車はNシリーズをベースにした軽量プラットフォームを採用し、2026年に日本で発売予定、そしてその後、欧州やアジアにも展開される見込みであることについてもアナウンスされていますね。
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■ホンダの長期ビジョン:2050年カーボンニュートラルへ
ホンダは2050年までに全製品と企業活動のカーボンニュートラル化を目指しており、また同年までに、ホンダの二輪・四輪製品が関与する交通事故による死亡者ゼロという目標も掲げていますが、今回の新しいプラットフォーム、そしてパワートレーンはその「足がかり」ということになりそうですね。
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