
Image:Italdesign
| ピニンファリーナの次はイタルデザイン。イタリアが愛したNSXが東京オートサロンで甦る |
まさか数ヶ月内に「2つのイタリアを代表するデザインハウス」がNSXのトリビュートモデルを発表するとは
伝説的なミッドシップスーパーカー、ホンダNSXのレストモッドモデルがイタリアのデザインハウスによって相次いで発表されるという異例の事態を迎えているのが現在の状況で、まず発表されたのがピニンファリーナによる「JAS Tensei」。
これは初代NSXをベースに、JASモータースポーツとピニンファリーナとの共同作業によって文字通り現代に「転生」させたレストモッド車両ですが、今回取り上げるのはピニンファリーナと並ぶイタリアのカロッツェリアの雄、イタルデザイン(Italdesign)による「NSXトリビュート」。
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現在イタルデザインはフォルクスワーゲン傘下にあり、そして今回独自のNSXトリビュートモデルの公開日時を正式に発表し、2026年1月9日(金)から11日(日)にて開催される東京オートサロン2026で初めて一般公開される、とアナウンスしています(その前にはオンラインでのプレビューがあるかもしれない)。
この記事の要約
- イタルデザインによるホンダNSXトリビュートの公開日と場所
- イタルデザイン版NSXのシルエットが持つ「柔らかく流れるような」新しいデザインライン
- フェラーリ 296 GTBやフォード GT40を思わせるリアフェンダー形状
- 赤の「H」バッジやルーフスクープなど、NSX GTレーシングカーへのオマージュ要素
イタルデザインが描く「NSXの未来」
聖地「東京オートサロン」での公開
イタルデザイン版のNSXトリビュートは、上述の通りカスタムカーとチューニングに焦点を当てた世界最大級の祭典、東京オートサロン2026でデビューすることとなりますが、イタルデザインが日本のカスタムカー文化の発信地であるこのイベントをデビューの場に選んだことは、このクルマが日本のカーカルチャーへの強い敬意とメッセージを持っていることを示しています。
なお、イタルデザインが「独自で」ブースを構えるとは考えにくいため、どこかのショップやチューナーとの「共同」によって出展し、その際にはこのクルマの依頼主などが明かされることとなるのかもしれません。
| 項目 | 詳細 | 備考 |
| イベント名 | TOKYO AUTO SALON 2026 | 世界最大級のカスタムカーショー |
| 会期 | 2026年1月9日(金)〜11日(日) | 金曜日はビジネス・特別公開日 |
| 会場 | 幕張メッセ | 多くのチューニングメーカーが新作を発表する場 |
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ピニンファリーナとは異なるデザインアプローチ
ティーザー動画を見る限りではあるものの、ピニンファリーナとJASによる「Tensei」が初代NSXのウェッジシェイプ(くさび形)を現代的に再解釈したのに対し、イタルデザインはより大胆に、オリジナルから踏み込んだデザインを採用しているようにも感じます。
- タイプRの証?赤い「H」エンブレム: ティザー動画には、ホンダのType Rモデルのみに許される赤い「H」エンブレムが確認でき、これは、このトリビュートモデルがNSXの持つ究極のパフォーマンス精神を受け継いでいることを示唆している
- ソフトで流れるようなシルエット: 初代NSXやTenseiが持つ角張ったドアストップのような形状とは異なり、イタルデザイン版は全体的に柔らかく、流れるような輪郭が特徴でm特にリアフェンダーは丸みを帯び、緩やかなダックテールで後部へとつながっている
- 他のスーパーカーの面影: そのシルエットは、フェラーリ 296 GTBや伝説的なGT40といった、曲線美を持つミッドシップスーパーカーの要素を彷彿とさせる
- レーシングカーのDNA:ルーフスクープ
- シルエットのスケッチには、ルーフからエンジンハッチへとつながる目立つルーフスクープが見て取れる
- これは1990年代にル・マンなどで活躍したNSX GTレーシングカーに敬意を表したディテールであり、公道モデルでありながらモータースポーツ直系の血筋を感じさせる
結論:「NSXトリビュート」が示す伝説の不朽の価値
わずか数週間の間に、イタリアの二大デザインハウス、ピニンファリーナとイタルデザインが相次いでNSXのトリビュートモデルを発表したという事実は、初代ホンダNSXが国境や時代を超えて愛される、不朽のアイコンであることを証明しています。
イタルデザイン版NSXトリビュートは、単なる懐古的なレストモッドではなく、NSXの精神を現代のスーパーカーデザインの潮流の中で再定義しようとする野心的な試みでもあり、東京オートサロンでの正式発表で、イタルデザインがどのようにNSXの魂と新しいスタイリングを結びつけたのか。
そして、その裏に隠された技術的なサプライズがあるのか。NSXファンにとって、2026年1月は目が離せない「再生」の月となりそうですね。
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