ついにゴードン・マレー設計のスポーツカーがヤマハからも登場か
ヤマハが東京モーターショーにおいて新型スポーツカーを公開予定とのウワサ。
これは2015年に公開された「スポーツライド・コンセプト(画像)」をさらに熟成させたものと思われ、ゴードン・マレーの設計によるカーボン応用シャーシーiStream(アイストリーム)を使用。
さらにその元はというと2013年に公開された「MOTIV.eコンセプト」がベースになっていると考えられます。
重量わずか750キロ、価格は1000万円
現時点で詳細は公開されていないものの、2015年に公開された際の情報だと全長3990ミリ、全幅1720ミリ、全高1170ミリ。
エンジンは3気筒1リッターターボ(70〜100馬力くらい)、重量は750〜900キロくらい、2018年に市販を予定しており価格は1000万円くらい、という内容。
今回ヤマハのリリースした画像を見てみると、ドアミラーの装備、ホイールハウスとタイヤとのクリアランスなどから判断するに「そのまま市販できる」とも考えられるレベル。
2015年のコンセプトモデルからさらに現実味が増しているように思えます。
なお、同じくゴードン・マレー設計の「iStream」を使用した車としては最近発表されたばかりのTVRグリフィスがあり、こちらは5リッターV8(500馬力)、1250キロ、ボディサイズは全長4314ミリ、全幅1850ミリ、高さ1239ミリ、とスポーツライド・コンセプトとはかなりその性格が異なる車。
TVRグリフィスの価格は1600万円程度となりますが、仮にスポーツライド・コンセプトが1000万円だとすると、その価格差については「大きいのか、小さいのか」判断しかねる部分です。
ただ、今回のコンセプトカーは内装においても外装同様に素晴らしいデザインと仕上げを持っており、ヤマハならではのクラフトマンシップが発揮されているであろうことは間違いなさそう(これを見るに割高感は感じない。むしろ割安)。
こちらがそのシャシー構造を示すスケルトン画像。
iStreamはマクラーレンの市販車、ランボルギーニ・アヴェンタドールのようにカーボンモノコック構造ではなく、「スチールフレームをカーボンで挟み込んだ」構造だと公開されており、そのため(製造工程上)比較的安価に製造できるとされています。
ちょっと不思議なのは、なぜヤマハがこの車を「ヤマハ単独で」開発し発売するのか、ということ。
ヤマハとトヨタは緊密な関係にありますが、トヨタと共同で開発を行い、トヨタ/ヤマハ両方から発売すればいいのでは、と思うのですね。
新型スープラはトヨタとBMWとの共同開発ですが、新型スープラはこの「iStream」を使用して開発した方が良かったのではないか、と考えたり。
ただ、トヨタがそうしなかったのにはもちろん理由があるはずで、いかに(カーボンにしては)安価といえどやはり一般的に考えると効果に変わりはないこと、生産性に優れるとされていても予定するスープラの販売台数を安定的に供給するのが難しいであろうこと、BMWと手を組めばエンジン含むパワートレーンも同時に手に入ること、などがあるのかもしれません。
ヤマハは東京モーターショーにワールドプレミア含む20モデルを展示
なお、今回ヤマハは東京モーターショーにおいて世界初公開の6モデル(2輪と4輪合わせて)、例の「モトボット」の最新バージョン他、合計で20モデルを展示、とのこと。
コンセプトは「人とマシンが共響(きょうめい)するパーソナルモビリティ」「もっとひろがるモビリティの世界」。
その中でも面白いのは「MOTOROiD モトロイド 」。
「UNLEASHED PROTOTYPE(常識からの解放)」を開発コンセプトに持つとのことですが、オーナーとのインタラクティブな関係を構築できるとしており、人工知能が搭載されているのかもしれません。
こちらは「MWC‐4 エムダブリュシー フォー」。
エレクトリックビークル(電気自動車)となりますが、二輪と四輪との美点を併せ持つ”ハーフサイズモビリティ”がコンセプトとなっています。