| 日産イチオシのCVTはいくつかの問題を抱えている |
さて、日産とフォルクスワーゲンがリコール届け出。
日産の方はセレナ、そしてスズキにOEM供給している「ランディ」の2車種で、対象となる製造期間は平成24年7月3日~平成25年12月2日、影響を受ける台数は111,546台。
この11万台というのがどれくらいかというと、日産が2017年通年(対象となるのは2012~2013年モデルだが、データを拾えなかった)で販売したセレナは73,502台なので、「1年分以上」の販売台数ということになりますね。※2019年だと92,956台
内容としてはCVT(無段変速機)に問題があり、最悪の場合は走行不能に陥る可能性がある、とのこと。
対策はまずプログラムの書き換え、しかしCVTコントロールユニットの故障履歴があった場合はCVT本体を交換するとしています。
なお、この不具合発見の動機は「市場からの情報」つまり実際に発生した不具合ということになり、その件数は48件(幸いにも事故はゼロ)。
不具合の状況、原因は下記の通り届け出られています。
全車両、CVTのコントロールユニットを対策プログラムに書き換える。また、CVTコントロールユニットの故障履歴を確認し、当該不具合に至る履歴を確認した場合は、CVT本体を交換する。
国土交通省
日産車には本当に「日産タイマー」が仕込まれている
なお、米メディアによると、日産のCVTは「6万キロで寿命を迎える」という問題を抱えており、これはコストカットが理由なのだそう。
クルマを安く売るために低い品質の素材を使用したことに起因して耐久性が下がっているとされ、実際に北米では保証期間が(10年に)延長されたり、大規模リコールに発展した、とも報じています。
今回のリコールは「プログラム」が原因とされ、物理的な問題が理由ではないため、北米での「CVT問題」とは関連性がないかもしれませんが、現実として日産のCVTには何らかの問題がある、ということは記憶にとどめておいたほうがいいかもしれません。
逆に、90年代の日産車が今でも支持されているというのは、オーバースペックとも言えるクオリティの高さに由来するのだとも考えられます。
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フォルクスワーゲンは「燃料漏れ」
そしてフォルクスワーゲンが届け出たリコールは「燃料漏れ」。
燃料ホースの品質が不十分であり、劣化によってホースに亀裂が生じ燃料漏れの可能性があるとのことですが、対応は(場合によって)燃料ホースの交換が必要とのこと。
対象となるのはティグアン、ゴルフ、ゴルフヴァリアント、ドルフトゥーラン、シャランの合計5車種で、台数としては402台のみ(輸入期間が令和元年11月21日~令和2年5月14日)。
実際に発生した問題と事故はゼロ、問題把握の動機は「本社からの情報による」、内容としては下記の通りです。
燃料ホースにおいて、材料配分が不適切なため、耐久性が不足しているものがある。そのため、燃料ホースが早期劣化し亀裂が生じて、最悪の場合、燃料が漏れるおそれがある。
国土交通省