| とにかく北米ではスカイラインGT-Rはカルト的な人気を誇っている |
このR34 スカイラインGT-Rは日本製のパーツにてカスタムが施され、その価値をさらに上げることに
さて、米国にて「ポール・ウォーカーが運転していた」という日産R34スカイラインGT-Rが中古市場に登場(価格については公開されていないが、数千万円レベルなのは間違いなさそう)。
このクルマは2001年式のGT-R V-Spec II、ボディカラーはベイサイドブルーという仕様を持ち、2000年代はじめに米国モトレックス(MotoRex)社によって輸入され、現在合法にアメリカで登録できる16台のうちの1台だとされています。
走行距離は21,000マイル(約33,700km)で、その大半はポール・ウォーカーのドライブによって重ねられたものだとされていますが、ポール・ウォーカーが所有していたわけではなく、実際に運転したという証拠もないようです。
過去にはBFグッドリッチのプロモーション用として使用されたことも
なお、このR34スカイラインGT-Rは過去にBFグッドリッチのプロモーションにて使用されたことがあるといい、ボディ上のグラフィックはそのときの名残なのだそう。
そして見ての通り数々の改造が施されていて、エンジン関連だとニスモ製カーボンエアインレットパイプ、グレッディ製ラジエターにインテークマニホールド(独立スロットルボディ)、ガレージディフェンドクーリングパネル(懐かしいパーツだな)、ステンレス製大径マフラーが装着され、そのほかグレッディUSAによるチューニングがなされている、とのこと。
足回りだとテイン製電子調整式ダンパー付きコイルオーバー(室内から減衰力の調整ができる)、ホイールはボルクレーシング製のTE37。
ちなみにこのTE37はぼくが実際に使用した中ではもっとも気に入っているホイールで、とことん軽量化を追求しているため、一部モデルは「未塗装」です(このブロンズカラーはアルマイト仕上げであって塗装ではなく、塗料のぶんだけ軽く仕上がっている。ただ、そこまで軽量化にこだわっているのにセンターキャップが重く、よってこのホイールを装着する際にはセンターキャップを外すべきでもあると考えていて、そのためセンターキャップレスのTE37を見ると「おっ」と思う)。
販売元のハイブオートによると、徹底した整備がなされ、タイヤは新品に交換され、さらにはこのクルマの経歴を示し、また合法に登録するための書類がすべて付属する、とのこと。
実車を確認することも可能だそうですが、これは実際に購入を検討しているバイヤーのみに許可され(ひやかしはお断り)、そして試乗については購入の契約を行うまではできないと表示されています。
ハイブオートはこのR34 スカイラインGT-Rにつき、「ほかのR34 スカイラインGT-Rとは比較にならない」ほど価値が高いとも述べており、その価格はおそらく、ワイルド・スピードの劇中にて、ブライアンとドミニクがフェラーリのオーナーに言われた「お前らには買えねえよ(more than you can afford pal)」というレベルなのかもしれません。
このR34 スカイラインGT-Rのインテリアはこうなっている
そしてこちらはこのR34 スカイラインGT-Rのインテリア。
モモ製「アパッチ」ステアリングホイール、スパルコ製4点式ハーネス、ニスモ製シフトノブなどが装着されています。
なお、外装や機能パーツも同様ですが、GT-R本来の性能や美観を阻害したり、リスクが生じるようなカスタムがなされていないのは嬉しいところ。
参考までに、R34 GT-Rをアメリカへと合法に輸入したのはMotoRexのみで、ワイルド・スピードシリーズにてカーコーディネーターを務めたクレイグ・リーバーマン氏によれば、同氏がモトレックスをポール・ウォーカーに紹介することになり、そこでまずポール・ウォーカーはブラックのR34 GT-Rを購入し、しかし間もなくシルバーのR34 GT-Rへと買い替え、さらにその後はホワイトのR34 GT-Rに買い替えた、とのこと。
この頃からポール・ウォーカーの「GT-R熱」が高まり、それが実際の作品への(GT-Rの)登場となったのかもしれません。
そしてポール・ウォーカーはR35 GT-Rが登場した際には「スカイライン」の名がなくなったことに対して残念だというコメント、そして「自分にとってのGT-Rとは、やっぱりスカイラインだ」というコメントを残しています(その中でもとくにR34がお気に入りだったようだ)。
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参照:HIVE AUTO GROUP