| 外観こそは似ているが、ボディパネルはカーボンファイバーにて作り直されることになるかもしれない |
プロドライブでは現在、購入希望者を募集中
さて、先日「再定義されたアイコンとなるべきクルマを発売する」として謎のティーザー画像を公開した英国プロドライブ。
そこにはインプレッサと思われるシルエットに「P25」という文字が表示されていましたが、今回プロドライブは追加にて一枚の(上の)画像、そしていくつかの情報をリリースしています。
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プロドライブP25はこんなクルマに
そこで今回公開されたP25の追加情報ですが、「25」とはスバル・インプレッサのWRCデビュー25周年を意味し、25台のみが製造される、とのこと。
ただ、製造といっても当時のインプレッサのレストモッドなのでブランニューモデルではなく、しかし新車レベルにまで徹底的にレストアがなされるともアナウンスされています。
このP25はもはや伝説となってしまった「インプレッサWRX STi 22B(下の画像)」にインスピレーションを受けたものになるといい、一般公開は6月に開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて。
ちなみにボディカラーはすべて当時同様「WRブルー・マイカ」にペイントされるそうですが、その中身は現代の技術によってリファインされ、搭載されるエンジンは2.5リッター・フラット4、最高出力は406馬力、トランスミッションは(当時の5速マニュアルではなく)6速セミオートマチック(パドルシフトにて操作)へ。
さらにはカーボンファイバーの多用にて重量もぐっと軽くなるといい、当時のインプレッサSTi 22Bよりも軽くパワフルになり、その結果ハンドリングも非常に優れたものになるとされています。
今回公開されたスケッチを見ると、このインプレッサSTi 22Bのデザインをほぼそのまま引き継いでおり、しかしフロントリップやドアミラーに相違が見られるもよう。
スバル・インプレッサSTi 22Bとは?
スバル・インプレッサSTi 22Bは、1998年のスバルWRC三連覇を記念して424台のみが発売されており(日本国内分は400台)、当時の国内価格は500万円という高額さにかかわらず、わずか2日で完売してしまったという伝説を持っており、現在の中古相場は「数千万円」というレベルにまで上昇。
ベースにはインプレッサWRX STi(E型クーペ)を用いており、エンジンには専用となる2.2リッターバージョンを搭載しますが、このエンジンは職人による手組みで、ビッグサイズのターボチャージャー、鍛造ピストン、ナトリウム封入エキゾーストバルブ等が組み込まれ、出力は(当時の自主規制上限ギリギリの)280馬力を誇ります。
スバルによるとSTIのシグネチャーカラーであるこのブルーは「WRC参戦時代」と現在では変化しているといい、初代インプレッサWRX STi 22Bに採用されていた「WRブルー・マイカ」は(2008年まで参戦していた)WRCで”映える”色ということで開発されたという背景を持っていて、この色は「1台づつ走るラリー競技において、雪や砂、石畳など様々なステージで目立つ」ように調合されています。
一方、現在スバルのハイパフォーマンスモデルに採用されるWRブルー・パールは(WRC撤退の後の活躍の舞台となった)SUPER GTやニュルブルクリンク24時間レースなど「アスファルトの上で」戦うことを考慮し、それまでのWRブルー・マイカに比較すると赤みの入った色味になっていて、アスファルトの上で目立つ色、そして混走状態でも識別しやすいように調合されており、その戦うステージに合わせてボディカラーも変化している、ということになりそうですね。
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プロドライブ創業者、デビッド・リチャーズ氏によると、「オリジナルのインプレッサ STi 22Bは、スバルの中でも最も象徴的な存在であり、非常に高い人気を誇っています。「私たちは、このクルマを特別なものにしているすべての要素を、最新のテクノロジーを駆使してさらなる高みへと導き、モータースポーツの歴史に名を残すこのクルマを、私たちなりに現代的に解釈してみたのです」。※プロドライブは、インプレッサSTi 22B発売当時、あまりに希少で入手ができなかった人々に向け、「P1」なるインプレッサのコンプリートカーを1000台限定にて発売したことがある
このP25の開発チームには、オリジナルのラリーカーの外観を作り上げた(マクラーレンF1のデザイナーとしても知られる)ピーター・スティーブンス氏、そして25年前にWRCプログラムのエンジニアリングを担当したプロドライブのテクニカルディレクター、デビッド・ラップワース氏が参加しているといい、非常に大きな期待がかかります。
プロドライブは現在購入希望者を募っており、今年後半から納車を開始するというものの、しかし価格は現在のところ「未定」とのことで、しかし「数千万円」というプライスタグを掲げることは間違いなさそうですね。
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