
Image:SUBARU
| スーパー耐久シリーズでの知見を生かした「モータースポーツ直系の」BRZが誕生 |
これまでの特別仕様車とは異なる「シャープな」仕様に
トヨタ GR86 と並ぶ“手頃で走りの良いスポーツクーペ”として人気のスバル BRZ。
そのBRZに日本専売300台のハイパフォーマンス仕様「STI Sport Type RA」 が追加され、このモデルは簡単にいえばスーパー耐久(Super Taikyu)で戦うBRZの技術を公道向けにフィードバックした特別仕様。※RA=Record Attempt、つまり「記録挑戦」を意味
つまるところ、従来の限定モデルとは一線を画す”メカニカルな”アップグレードが施されていることが最大の特徴です。
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エンジンは「部品単位でバランス取り」された特別仕様
2.4リッター水平対向4気筒の基本構造こそ変わらないものの、ピストン/コンロッド/クランクシャフト/フライホイール/クラッチカバーに至るまで、1基ずつ重量・回転バランスを最適化した「バランスドエンジン」を搭載し、これにより・・・。
- 振動低減
- レスポンス向上
- よりスムーズな加速
が実現され、まさに「手作業で仕上げるエンジン」の趣だといえるかもしれません。
なお、ピストンとコンロッドは重量公差を50%以上低減し、クランクシャフトやフライホイールでもバランスを取るなど「精密さ」を追求した仕様を持っていて、正直なところ「限定車といえど、市販車でよくここまでやったな」という印象。
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■ レーシング由来のトランスミッション技術
トランスミッションにはスーパー耐久マシンと同様の機能を搭載し、これにより、公道での操作性はもちろんサーキットでのタイムアタック性能も強化されています。
- Rev Sync(自動ブリッピング):ダウンシフト時の回転合わせを自動化
- Flat Shift:アクセル全閉せずにシフトアップ可能
- 冷却フィン付きリアデフケース(レーシングカーと同一)
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■ 足回り・制動力も大幅アップグレード
シャシー、サスペンション、制動系はいずれも“ガチ仕様”へ。
- ZF製フロント&リアダンパー
- STI フレキシブル Vバー
- STI フレキシブル ドロースティフナー(リア)
- STI パフォーマンスマフラー
- STI BBS 鍛造18インチ(7.5J)/マットグレー or マットブロンズ
- Bremboフロント:17インチベンチレーテッド/4ピストンキャリパー
- Bremboリア:17インチベンチレーテッド/2ピストンキャリパー
とくにブレーキは完全に“競技車”レベルへ引き上げられているといい、全般的に見て「数値には現れないものの、ドライバビリティが大きく向上する」モディファイが追加されているように見受けられ、久々に「運転」してみたいクルマが登場したんじゃないかとも考えています。
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■ 外装は控えめながら効果的なSTIパーツを装着
- STIフロントアンダースポイラー
- STIリアサイドアンダースポイラー
- 100台のみ STIドライカーボンリアウイング装着
なお、「内装は黒ファブリック+赤ステッチ」が施されるにとどまるようで、”走りに集中できる仕様”を持っており、「ドレスアップ」を行わなかったのは高く評価できる点ですね。※11月15〜16日のスーパー耐久 最終戦(富士スピードウェイ)で一般公開が行われる予定というところも本気っぽい
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■ 購入は「抽選」。11/13〜11/30のみ応募可能
販売方法は、近年の日本限定スポーツモデルで定番となっている抽選方式。
BRZのベースモデルが3,322,000円からなので「かなりな価格アップ」ではありますが、そこに盛り込まれる内容、そして残存するであろう価値を考えると「むしろ安い」という印象も。
- ウイング付き(TYPE RA with Rear Spoiler) 100台:5,478,000円
- ウイングなし(TYPE RA) 200台:4,972,000万円
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■ 「パワー増しでなく質を磨いた」理想の進化
スバルBRZ STI Sport Type RA は、
- 細部のチューニング
- エンジンの仕上げ精度
- シフト技術
- 足回りとブレーキの強化
といった、“BRZの良さを徹底的に磨き込む”方向性で作られており、まさに「自分たちが欲しかった仕様」そのもの。
抽選は11月13日から11月30日までの受付となっていますが、いったいどれだけの「倍率」となるのかに注目が集まるところです。
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