レクサスはもともと非常にリコールが少ないブランド
レクサスが日本国内にてリコールを届け出。
内容としては珍しい「ランフラットタイヤ」で、国土交通省届出の内容では「ランフラットタイヤにおいて、タイヤとホイールの組付工程が不適切なため、タイヤのサイドウォール内面補強層に亀裂が発生するものがある。そのため、そのまま使用を続けると、異音や振動が発生し、最悪の場合、トレッドの一部が剥がれ、走行安定性を損なうおそれがある。」とのこと。※国土交通省届出内容はこちら
なお、対応としては「全車両、ランフラットタイヤを新品と交換する」、対応済みかどうかは「改善済車両には車台番号打刻のハイフン後4桁目の上側に黄色ペイントを塗布する」という処置において識別が可能(中古車を購入したときにはここを見るとリコール対応済みかどうかわかる)。
問題発生件数は24件
なお、こによる問題発生件数は24件と報告されており、正直これは「レクサスにしてはかなり多い」数。
ただ、幸いなことに「これによる事故発生件数はゼロ」。
対象となるのは「レクサスLS500」「レクサスLS500h」「IS300」「IS350」「IS300h」の5車種で、対象製造期間は平成29年8月23日〜平成30年7月20日。
比較的新しい製造が対象(合計で13,391台)ということになりますが、この短期間で不具合が24件発生しているので、オーナーさんは早めにタイヤをチェックしたほうが良いかもしれませんね(ただ、亀裂は内面に入るそうなので目視は難しい)。
レクサスの品質管理レベルは業界最高水準にある
なお、レクサスとトヨタは非常にリコールが少ないことで知られ、よって今回のリコールはけっこう珍しい案件。
レクサスは直近で燃料関係のリコールを届け出ているものの、これも「数少ないリコールの一例」。
そしてそれを示すようにレクサスは北米に調査にて8年連続で品質ナンバーワン。
ただ、これを達成するのは並大抵のことではなく、そもそもの設計にはじまり、それは構造や想定される使用環境を考慮したものとなるべきで、そこから生産やサプライヤーの管理、生産後のチェックなど様々な工程を経ることに。
いろいろな(メーカーの)リコールを見てみると、その原因の多くは「想定外の使用方法」「サプライヤーの供給するパーツの品質が低かった」「完成後に不具合を発見できずに出荷」といったところが多いようですが、リコールが多いメーカーはこういった管理が不十分であり、リコールが少ないメーカーは「しっかり管理できている」ということになるかと思います。
よって、高級素材を使用して高級な装備を与えれば「高級車」になるというわけではなく、レクサスの現在の地位は「徹底した品質管理」によって築き上げられたものでもある、とも考えています(実際にレクサスを標榜しているインフィニティ、アキュラはレクサスの様な地位や評価を得ることができていない)。