| いったいいつからセダンはこんなに売れなくなったのか |
さて、欧州(西ヨーロッパ)にはフェイスリフト版の新型レクサスISが導入されず、つまり現地でのレクサスラインアップからISが消失することが報じられていますが、これに続いてCT、RCも姿を消すという報道(RC Fは残るらしい)。
ISはともかく、CTとRCについては「年次改良のため、一時的に現行モデルの受注停止」と言われていたものの、最新の報道だとCT、RCともに現在の在庫限りで販売が終了となり、かつ次年度モデルの導入もなく、つまりは販売終了(ディスコン)になると言われています。
レクサスは正式にこれを確認
なお、レクサスのスポークスマンがカーメディア、Automotive newsに語ったところでは、「ISの、CT、RCの販売終了はポートフォリオの入れ替えに伴うもので、よりSUV中心のラインアップへと移行するため」なのだそう。
ただしレクサスは直近でなんらかのSUVを導入するという発表はなく、よって今無理にIS、CT、RCをカットする必要はないと思われますが、それでも実行するということは「ブランディング的にSUVイメージを強めたい」「よっぽどIS、CT、RCが売れていない」ということなのかもしれません。
参考までに、EUにおけるレクサスのラインアップはこんな感じで、「ALL」で表示させると、SUVがトップに表示されています。
ちなみに日本だとセダンがまっさきに表示され、SUVは最後のほう。
つまりここからは「欧州のSUV重視」という姿勢を見て取ることができ、「レクサス=SUV」というイメージを押し出したいのだろうということも推測できます。
ただし欧州においてIS、CT、RCが「売れていない」のもまた事実であるようで、1月から8月において、ISは1,101台、CTは2,344台(昨年比で35%ダウン)、RCはわずか422台しか売れていない、とのこと。
ただし欧州では「大きな」SUVは敬遠される
反面、UXだと10,291台、NXだと7,739台、RXだと3,474台が同期間に販売されており、この数字を見ても「SUV優勢」なのは火を見るよりも明らかです。
ただ、北米だと「最も売れているレクサス」であるRXの販売が欧州において(レクサスのSUVラインアップ中)最も低いのは現地ならではの現象であり、というのもいかにSUV人気が高いとしても、欧州では「大きなSUVが敬遠される」ため。
これは「大きなSUV=ガソリンを食う=CO2を排出しまくる」という認識に基づくもので、CO2排出量を大変気にする欧州ならではの傾向だと言えそう。
実際のところ、欧州では「LX」そして北米で販売される「GX」が導入されておらず、たとえレクサスであってもコンパクトなSUVが求められている、と考えられます。
こういった状況を鑑みるに、ちょっと前に出てきた「ヤリスクロスのレクサス版」、”LBX”発売というウワサも俄然真実味を帯びてきますね。
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参照: Automotive News