| GRスープラは昨年から今年にかけ、販売台数がズルズル下がっている状況であったが |
GR86の兄弟車であるスバルBRZは大きく販売を落とし、GRスープラの後塵を拝することに
さて、北米にてGR86が「月間過去最高販売記録」を樹立したとの報道。
これは2024年5月において1,981台を販売することにより成し遂げられたもので、前年同月に比較すると104.4%増という大幅な躍進です。
なお、これまで販売が振るわなかったGRスープラも前年同月比で78.1%増(406台)を記録しており、トヨタにとっては「喜ぶべき結果」となったようですね。※GRスープラは昨年10月にはわずか85台というワースト記録を打ち立ててしまっていた
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北米にてマツダ・ロードスターの販売が急増、オープンモデルは前年比+78%に。一方でGR86は-7.7%、GRスープラに至っては-46.4%を記録しスポーツカーでは明暗が分かれる
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アメリカでは「夏に向けてスポーツカーが売れる」らしい
なお、今回の伸びについて、現地メディアは「夏に向かうにつれ、スポーツカーの販売が伸びる傾向にある」ことを一因としていますが、それだけでは「(前月比であればともかく)前年同月比でここまで伸びた」理由の説明はつかず、なぜトヨタの後輪駆動スポーツカーの販売が大きく伸びたのかはちょっとナゾ。
参考までに、マツダ・ロードスターは前年同月比で12.3%増加して1,090台を販売していますが、GR86はロードスターの倍近く売れており、これはちょっとした快挙だとも言えそうです(ただ、マツダ・ロードスターはデビューから10年近く経過しており、それでもこの台数を販売しているのは驚異的である)。
そしてもうひとつ参考までに、日本国内だと(北米とは逆に)GR86よりもマツダ・ロードスターのほうが売れており、2024年4月だとロードスターは857台を販売しているものの、GR86は日本自動車販売連合の発表するランキングに登場しておらず、ランキング最下位が「401台」なので、GR86はそれ以下の販売台数であると考えてよく、つまり日本では「ロードスターのほうがGR86の倍くらい売れている」という(アメリカとの)逆転現象が生じていることがわかります。
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2024年4月の国内登録ランキング公開。まさに春の珍事、ホンダが前年比1.7倍となり「フリード以外」すべての車種で販売が伸び、マツダは「ほぼ全モデル」ランクイン
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今のところ日産は5月の販売を公開していないものの、ちょっと気になるのはフェアレディZの販売台数で、というのもフェアレディZは生産の遅れが解消されつつあり急速に登録台数を増やしていて、2024年4月には前年同月比で43.5%という大幅な伸びを示しているからであり、2024年5月のGRスープラとの対決の行方が気になるわけですね。
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北米にてGRスープラの販売が下がり続け前年比44%減に。一方フェアレディZは44%増加して「はじめて」スープラの販売を超える。いったいなぜこうなってしまったのか
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スバルBRZはなぜか売れていない
なお、「日本のスポーツカーが全て好調」かというとそうではなく、たとえばスバルBRZは2024年5月の販売において前年同月比で64.4%減の227台にとどまり、これはソルテラの1/5位の数字です。
さらにBRZは1-5月においても1,171台しか売れておらず、兄弟車であるGR86どころか、価格がずっと高いGRスープラの同期間の販売台数である1,223台に大きく差をつけられていて、この数字を見ると「いったいどうした」という印象。
これについては、おそらくですが「ブランドイメージ」が関係しているものと思われ、スバルは北米だと「SUVメーカー」という捉えられ方をされており、一方のトヨタはGRカローラなどでそのイメージが変革され「優れたスポーツカーを作るメーカー」だと認識されているからなのかもしれません。
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