| この1−2年で自動車業界の勢力図は大きく変わりそうだ |
中国メーカーが「ガソリン禁止推進国」での販売を行うようになると、もはや日本の自動車メーカーの入り込むスペースはなくなるだろう
さて、現在中国には(信じがたいことに)300ものEVスタートアップが存在すると言われますが、その多くというかほとんどがクルマを発売することなく消え去る運命にあるものと思われます。
ただしその中でもBYDやLynk&Coのように成長を続けるEVブランドもあり(これらは母体が大手自動車メーカーなので有利ではある)、そしてNIOやシャオペン(Xpeng)もそういったメーカーの一つです。
シャオペンは特に成長著しい
そしてシャオペンはEVメーカー(ブランド)の中でもとくに成長著しいと報じられており、今回なんと20万台目のEVを生産した、との報道。
シャオペン自体は2014年に創業しており、はじめての電気自動車を発売したのは2018年12月。
その後2021年10月には10万台目の車両を生産したと報じられましたが、今回はなんと(その8ヶ月後に)20万台目のクルマを送り出したということになり、その生産ペースは月1万台を大きく超えていて、このまま上手く進めば「年間30万台」くらいのペースとなるかもしれませんね。
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なお、サプライチェーン問題が多くの自動車メーカーを悩ませる中でこの数字を成し遂げたことは称賛に値すると言ってよく、シャオペンの最高経営責任者兼会長であるハー・シャオペン(He Xiaopeng)氏は今回の節目にあたり「20万台の出荷を達成したことは、20万人の顧客からの信頼を得たことを意味します。これは、よりスマートで環境に優しい未来への移行に向けた一歩なのです」とコメント。
シャオペンは世界展開も視野に入れる
現在シャオペンはセダンとしてP5とP7、コンパクトクロスオーバーのG3i、SUVのG9という4車種構成を持ち、とくにG9は中国国内市場のみではなく輸出も考慮されて設計されているため、マーケットそして販売を拡大することも予想されます。
シャオペンのクルマはスタイリッシュな内外装を持つことで知られますが(公式サイトもオシャレ。多くの中国自動車メーカーのサイトは20年くらい前の”ホームページ”といった感じがある中ではLynk&Coとともに飛び抜けている)、G9についてはその先進性も話題となっていて、Xpeng自社製の半自動運転システム「XPILOT 4.0」を初めて搭載し、ヘッドライト下には2つのLiDARセンサー、さらに800万画素のフロント2眼カメラ、290万画素のサイドカメラなどを備えます。
なお、セダンのG5についても、少し前にデンマーク、オランダ、ノルウェー、スウェーデンといった「ガソリン車禁止推進国」にて販売が始まっており、その競争力のある価格設定から多くの顧客を掴みそう(これらの国では、ガソリン車を購入するどころか走らせることもできなくなるので、必要に迫られ、足として安価なEVを求める人々が出てくる)。
ちなみにですが、これほどの成長にもかかわらずシャオペンはあまり注目されておらず、先日ブルームバーグが公開した「2025年までのEV販売予想」だと全く姿を現わしておらず、どこかでその成長にブレーキが掛かると考えられているのかもしれません。
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