| 中国では走るラブホテルとして高級ミニバンの人気が高いようだ |
中国でミニバンが人気となると、おそらくは欧米の自動車メーカーも次々ここに参入してきそう
さて、中国のGAC(広州汽車)が「フロント全面がグリル」という強烈なインパクトを持つ高級ミニバン「スペース」を公開。
このスペースはその名の通り室内の「空間」に重点を置いたクルマで、豪華な室内のほか未来的なスタイリング、水素パワートレーン採用といった特徴を持っています。
ちなみにこのフロントグリルは「イルミネーションウォーターフォール」と名付けられており、その名の通り(グリル上部のライトバー、グリルのルーバーとが統合され)イルミネーションの滝のような視覚的効果を演出する、と紹介されています。
なお、英国ではロールスロイスの「光るスピリット・オブ・エクスタシー」が光害認定されて禁止となりましたが、中国では街なかにありとあらゆるイルミネーションが溢れており、このGACスペースのような発光グリルであってもまず問題となることは無さそうですね。
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中国では高級ミニバンが大きなブーム
現在中国では高級ミニバンがひとつのブームになっているといい、おそらくその発端はレクサスLM。
このレクサスLMは(仕様にもよりますが)運転席と後部座席とを仕切ることで「愛人需要(つまりは走るラブホテル)」に対応し、それによって大きな人気を獲得したと言われます。
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そしてこのGACスペースもそういった愛人需要をモロに追求したクルマと言ってよく、外観はスタイリッシュでクリーンなミニバンですが・・・。
そのインテリアは「その方面」な感じ。
乗降に際しては通常のドアに加えガルウイングドアが開閉し、足元にはタラップが出現。
ちなみにテールゲートは「上」ではなく「下」に開くデザインを持っており、ゲート内側に取り付けられたソファに座ってくつろぐこともできます。
GACスペースはレベル4の自動運転を備える
なお、このGACスペースはレベル4(完全自動運転を車両が行い、ドライバーは運転に関与しない、または存在しない)の自動運転機能を備えるといい、よって乗員はクルマの走行中であってもラウンジスタイルの室内で思い思いの行動を取ることが可能です。
GACによると、このスペースのインテリアは「古代における中国の知識人が、曲がりくねった小川のほとりに座り、詩を詠んでから浮き上がる杯を手にすることを楽しんだ」様子にインスパイアされており、サイドには広州の名所である白雲山と珠江が描かれ、ルーフの波打つライトは雲をイメージしてデザインされています。
こちらは運転席で、ヨーク型ステアリングホイール(格納式)とその内側にはモニターの存在を確認でき、さらにダッシュボードにも中国の名勝が描かれ、そこに透過するかのような形でメーターが浮かび上がります。
このインテリアは様々なモードを備えるといい、「篝火の輪モード」や「ティータイムラウンジ・モード」等を選択できる、とのこと。
パワートレインに「水素」を使用していること、レベル4の自動運転を備えるということから、このGACスペースは現時点ではコンセプトカーにとどまり、当面市販されることはなさそうではありますが、中国におけるミニバン人気、そしてその方向性を示唆する一台だとも言えそうです。
なお、中国メーカーのエレクトリックセダンというとスタイリッシュな「グリルレス」が主流ではあるものの、なぜかミニバンになると「巨大グリル(もしくはそれを模したもの)」が人気化するようで、これはちょっと不思議な傾向であるかもしれませんね(ミニバンの場合、グリルがないとデザイン的に間が持たないのかもしれない)。
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